企業訪問

【18.01.01】クローズアップ会員企業紹介(5)

経営者としての自覚を新たに

 \; 株式会社 北陸ホームサービスステーション
代表取締役社長 塚本 豊 会員
 
 北陸ホームサービスステーションは、金沢・富山・高岡を拠点に、石川県と富山県で住宅建設用資材の販売や屋根・外壁・内装工事を手がけています。取引先はおよそ500社を数え、多くの住宅ビルダー、工務店を縁の下でサポートする存在です。法改正や国の施策によって住宅の質の向上が年々進み、住宅メーカーの個性化も相まって、建設用資材は多様化と進化を遂げています。会社設立から40年を越える歴史を積み重ねてきた同社では、顧客と長年にわたって築いてきた信頼関係を礎に、幅広い商品群の中からニーズに応じた最適の資材を提案・提供しています。
 塚本会員が同社の取締役社長に就任したのは2007年、代表取締役社長になったのは2011年です。話すとすぐ分かりますが、塚本会員は大阪育ち。元々は建材や内装材を製造する製紙メーカーの営業マンで、1991年に転勤で金沢に赴任して以降、北陸ホームサービスステーションと取引があったことが縁で、2004年に入社しました。
 のちに前社長から後継として社長のバトンを受け継ぎ、会社の全責任を負う覚悟で2015年には全株式を取得しました。とはいえ、経営者として自分は素人同然と自覚していた塚本会員は、経営を学べる場を探していたところ、金谷道憲会員(?シー・プランニング代表取締役)の紹介を受けて石川同友会のゲストオリエテーションに参加。グループ討論に加わり、侃々諤々の議論に「ショックを受けた。と同時に、ここなら勉強できることがたくさんある」と感じ、2016年2月に入会しました。
 「戦略や方針を具体的に考えるのが苦手だった」ことから、塚本会員は石川同友会に入会すると、その年の第10期経営指針成文化講座を受講しました。「会社経営は儲けることが本質」と考えていた塚本会員は、「儲けるのは最後の結果」という同講座での学びで、目がさめる思いをしました。合宿2回を含めた10カ月にわたる講座を皆勤で出席し、「考え方をいろいろただされ、死にそうだった(苦笑)」と振り返りながらも、その表情に充実感を漂わせます。
一.私たちは携わるすべての人が幸せになるために、共に考え・学び成長します。
一.私たちは品質の高いサービスを提供することで、お客様と真の信頼関係を築きます。
一.私たちは成長し続けることで、地域社会に貢献します。
 2020年の東京オリンピック開催を境に住宅業界は一気に下降線を描くのではと予測されており、儲け一本槍の「利他」のない経営では厳しい競争から生き残れるか分かりません。「経営指針成文化講座を受講していなかったら当社は数年後には衰退の道を歩んでいたかもしれない」と塚本会員は語り、この新指針に基づく経営で社員と共により一層頑張り、将来の難局を乗り越えていく考えです。

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