【19.08.01】事業承継(38)
自分・自社と向き合い承継に臨む
株式会社北陸ソフト開発
取締役 由上 良輔 会員
同社は1998年に創業し、情報システムの要件定義から設計・開発・導入・保守・運用等の請負事業を始め、システム開発のトータルサポートを主とした事業としています。
由上会員は大学卒業後、東京のシステム会社に勤め、2009年に後継者として入社しました。それと同時に翌年2010年に同友会にも名義変更という形で入会しました。入会後しばらくは支部例会等に参加はするものの、「良い話を聞いた」という感想を持つ程度に留まります。その後支部の副グループ長やグループ長等を経験しますが、どう学べばよいのか、どう自身の成長につなげれば良いのかが分からないまま、流される形での活動が続きます。
そんな時、今年1月に行われた青年部会のゲストオリエンテーションに参加し、同友会入会歴の浅い会員が活動を通して、ただ例会に参加するだけの所謂「お客様スタイル」から脱却し、自身の成長と自社での実践を報告する姿に刺激を受けます。周りで成長していく会員や迫ってくる事業承継の時期に焦りを感じ、「今変わりたい!」と決心します。その後、2月に行われた宮城同友会の佐藤周司会員(仙周工業株式会社/代表取締役)による青年部会特別例会のプレ報告と企業訪問を経て、悩みながらも、課題を持って参加する例会や活動にはすぐに実践しようと思える多くの気づきがありました。「自身の心に火が付いた」と言います。そこからは課題を持った同友会活動を通じて自身の成長のスピードを上げていきます。
本年度は青年部会では副部会長の役を受けて、一度リタイアした経営指針講座へも共学者として再チャレンジし、改めて自身、そして自社と向き合う時間を作り承継へ臨もうとしています。
5年前から計画的に進められてきた事業承継は、今年8月に行う予定です。承継後は、現在の請負業務から一歩踏み出し、自社商品の開発へも取り組むことで会社としての実力をつけると共に物づくりの楽しさをモチベーションにしていきたいと考えています。
さらに10年20年先を見据え、「プログラミングを中心としたロボット教室の開催など教育分野にも携わり、これからのシステム開発業界の裾野を広げることで地域にも貢献して行きたい」とワクワクしながらビジョンを語りました。