調査・見解・提言

【20.07.10】 景況調査2020/4月〜6月

全業種で前回調査の予測を上回る悪化状況

 \; 石川県中小企業家同友会 第34回景気動向基本調査(2020年4月〜2020年6月期)
期間2020年6/17〜2020年7/7 回答62社(建10社・製14社・小売15社・サ23社・その他0社)/385社(16%)


 現在(4月〜6月)の経営状況は、(1月〜3月期と比べて)全業種で見ると、売上高DI(「増加」−「減少」割合)は4月調査の△18.3から△40.3へと大きく悪化した。経常利益DI(「増加」−「減少」割合)も△25から△43.5へと更に悪化、資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)も同様に△15から△16.1へ悪化となった。前回4月調査の見通し予測を上回る景気悪化の状況となった。
 4月〜6月の経営状況を業種別で見ると、建設業では、売上高DIは0→△10へ、経常利益DIも△0→△20へ悪化した。製造業も、売上高DIが0→△50へ、経常利益DI△12.5→△57.1へ、資金繰りDI0→△28.6へと大きく悪化した。卸小売業は売上高DIが0→△40、経常利益DI△44.4→△40、資金繰りDI△11.1→△6.7。サービス業は、売上高DIが△50→△47.8、経常利益DIが△40.9→△47.8、資金繰りDIは△22.7→△13となった。

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経営の見通しは製造業でさらに悪化を予測

 \;  経営の見通し(7月〜9月予測)は、全業種で売上高DIが△35→△24.2へ、経常利益DIが△40→△27.4へとマイナスの水準ながら、改善の予測を示したが、資金繰りDIは△25→△29と更に窮屈の予測となった。
 業種別の経営の見通しでは、建設業の売上高DIは、△53.8→△40、卸小売業△44.4→△26.7、サービス業△45.5→△8.7へ改善を予測した。一方製造業だけは0→△35.7へと悪化を予測し、見通しの経常利益DIも△25→△50へと前回調査よりも悪化と予測。製造業は次期も更に落ち込むとみているようだ。見通しの資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)を業種別にみると、建設業は0→△40、製造業で△18.8→△50、卸小売業で△33.3→△40と、更に窮屈となる予測、サービス業は△40.9→△4.3と資金繰りは改善の予測となった。
 現在の状況と予測で全ての業種の売上DI、経常利益DI、資金繰りDIがマイナスとなるのは、2012年4月の調査開始以来はじめて。

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設備、雇用状況はプラス(過剰)に変動

 仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種でみると15.5→11.7と3.8ポイント下落した。
一方、販売単価・客単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種で△20→△11.3と8.7ポイント上昇した。
 生産・営業設備の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は、全業種でみると前回調査の△8.3→1.6へと過剰感が強まった。特に製造業で△25→7.1と32.1ポイント上昇した。
雇用状況DI(「過剰」−「不足」)も全業種でみると△18.3→1.6とプラスとなった。建設業で△38.5→0へ、製造業で△6.3→28.6と大幅に過剰感が強くなった。

 4〜6月期に課題解決のために試みたことなどとして、「組織改革を行い、体制を変更して配置換えを行った」「在宅勤務、オンライン会議」「新分野チャレンジ緊急支援補助金を申請し新ジャンルにチャレンジしている」「新規営業もすべてWEB会議にて実施」といった新型コロナウイルス感染拡大の影響による対応や意見が聞かれた。

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