調査・見解・提言

【21.07.27】景況調査2021/4月〜6月

全体的にやや悪化、サービス業はマイナス水準へ

 \; 第38回景気動向基本調査結果(2021年4月〜2021年6月)
調査期間6/28〜7/12 回答65社(建11社・製12社・小売13社・サ29社)/379社(17%)

 現在(4月〜6月)の経営状況は、(1月〜3月期と比べて)全業種で見ると、売上高DI(「増加」−「減少」割合)は4月調査の2.1から△1.5へ悪化しました。経常利益DI(「増加」−「減少」割合)は△4.3から△3.1へとマイナス圏内でやや改善しましたが、資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)は14.9から3.1へと悪化しました。前回4月調査の見通し予測は売上、経常利益、資金繰り共にプラスの予測でしたが、売上高DIと経常利益DIが共にマイナスの結果を示しました。
 4月〜6月の経営状況を業種別で見ると、建設業では売上高DI10→9.1へ、経常利益DI20→18.2とやや悪化でしたが資金繰りDIは0→27.3へ改善しました。製造業は、売上高DIが22.2→8.3へ、経常利益D122.2→8.3、資金繰りDI44.4→16.7へと悪化を示しました。卸小売業は売上高DI△45.5→△15.4、経常利益DI△54.5→△30.8とマイナス水準ですがやや回復、資金繰りDIも9.1→23.1でした。サービス業は、売上高DI17.6→△3.4、経常利益DIが0→△3.4、資金繰りDI11.8→△20.7といずれもマイナス圏への悪化を示しました。

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経営の見通し製造業は悪化予測

 \;  経営の見通し(7月〜9月予測)は、全業種で売上高DIが4.3→10.8へ、経常利益DIが4.3→1.5へ、資金繰りDI6.4→△3.1となりました。
 業種別の経営の見通しでは、建設業の売上高DIは、△30→9.1、卸小売業で参画9.1→0、サービス業23.5→27.6へ改善予測となりましたが、製造業では22.2→△16.7と悪化の予測となりました。見通しの資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)を業種別にみると、建設業は△10→△9.1、製造業で22.2→0、卸小売業0→△30.8、サービス業11.8→10.3となり、特に卸小売業の窮屈感が目立つ予測となりました。

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建設業、製造業で仕入れ単価DI上昇

 \;  仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種で19.1→21.5とやや上昇しましたが、業種別では建設業が20→63.6と大きく上昇し、製造業でも22.2→33.3と上昇ました。一方、販売単価・客単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種では△10.6→1.5と上昇基調に変わりましたが、製造業で△22.2→△25、卸小売業で△18.2→△7.7とマイナスの水準を継続しており、建設業だけが△10→45.5と一気に上昇しました。仕入れ単価DI−販売客単価DIの差は29.7→20と減少しました。
生産・営業設備の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は、全業種でみると△4.3→△4.3と横ばいで、前回調査の製造業は△33.3→0と適切をしましました。
雇用状況DI(「過剰」−「不足」)を全業種でみると△23.4→△10.8
と不足の傾向が継続しています。
 現状での自社の最大の経営課題については、人材育成24%、売上高増加16%、次いで収益構造改善15%、販売・受注競争の激化9%の順となりました。
4〜6月期に課題解決のために試みたこと(自由意見)として、「4月、5月は人手不足だったため従業員の勤務時間を見直したり、作業の効率化を図った」「休暇を増やし賞与を早めに支給、生活の不安を取り去った。新規顧客の確保状況を告知した」「製造コストの見直し(中間品の調整、在庫の整理、材料仕入れ方の検討等)、経費算出の月次決算で限界利益を見極め、販売価格単価改訂を準備中」といった回答がありました。

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