委員会活動

【15.03.18】女性部会 男女共同参画いしかわフォーラム

中嶋 元杷木町町長 語る 

   女性部会は四つの他団体と共催し「男女共同参画いしかわフォーラム」を三月十八日にホテル日航金沢で開催した。福岡県杷木町の元町長・中嶋玲子氏を講師に招き「女性が輝く社会づくり」と題して講演してもらった。講演会には二百十五名が参加した。以下報告要旨。
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 杷木町はヒマワリの植栽事業をしており、陸前高田からの依頼に応え、五?分のヒマワリの種を送った。ヒマワリの種は塩分を吸収する。青森県から土をもらい高齢者たちが泥団子を作り、そこにヒマワリの種を入れて植え三年後、見事に田植ができるようになった。どんな状況にあろうと一所懸命がんばる姿に感銘する。
■輝々として生きる
 人権の尺度で男女共同参画基本法を見ると、①男女の人権の尊重される社会、②社会経済構造の変化に対応という二つの柱がある。昔は女性の人権・地位向上と言われたが、今は男女の人権と言われる。人権とは人間の権利の事をいう。どんな人・立場・状況にあろうと一人の人間として幸せに暮らす権利がある。嬉しい時は喜び、悲しい時は悲しみ、苦しい時は悩み、乗り越えていく。「輝々として生きる」ことが大切だ。
 「私の年は幾つだと思いますか」と聞くと、各々主観で想像する。私は六十一歳になったばかりですが、皆、同じ答えではなく多様性がある。「体重は何キロあると思いますか」と聞くと、見れば分かるという客観性を持って答える。私たちは物事を考える時に、自分の考えや主観だけで考えてはいけない。数字による客観性、今からの日本はどうなるかという先見性を持って考えることが大切だ。
■地方活性化に中小企業家が貴重
 七十三歳の友人が叙勲の挨拶で語った。「父が亡くなる時に、お前が女だから会社を後継させず、すまなかったね、と言った」と。その父親は会社経営者で事業承継は娘の夫にしたのだ。
 私が大学に行きたいと言うと、父は「女だから就職せよ、短大でいい」と言った。私は五十八歳の時に福岡大学大学院に社会人入学して修士を取った。
 父母は九十歳を超えたが、父は車の運転をする。町は近くで年金すら下ろせない状況だ。過疎で、年寄りが生き難い状態だ。そんな中、東京に人口が増え一極集中している。地方を活性化していく皆さんのような中小企業家が貴重だ。
 父を通して縁談の話、明治生まれの祖父母と大正生まれの父母と四世代同居の生活をしてきた。男尊女卑の中、女性町長は画期的であった。地元の小学校は夫が通った時は生徒が五百人、私の子が通った時は百八人、今は三十二人である。
 わが町より他に我を活かす所なし、嫁ぎ先の地域で「私で良ければ頑張ります」「慣れていませんけど頑張ります」と言って役を受け、担い手であると自覚するのだ。

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