企業訪問

【19.10.01】事業承継(40)

舵を取る経営判断の重さを実感

 \; 有限会社音地自動車商会
代表取締役 
音地 利亮 会員 

 同社は1967年に創業し、現在は3名(内アルバイト1名)で新車・中古車販売、車検や修理などのメンテナンス、自動車保険、自動車トラブルの対応やレンタカー事業まで、車に関わるトータルサービスを事業としています。
 音地会員は大学卒業後に理学療法士として働いた後、自社に間借りし手伝いをしながら、インターネットによるテレビゲームの中古品販売を個人事業としていましたが、先代である会長の病気をきっかけに、2015年の秋に後継者として自社に入社しました。
 同友会へは2016年に誘いを受け、利益構造などの仕組みも大事だが、経営理念を軸に経営するという考え方に共感して入会し、支部や青年部会などで積極的に活動しています。

 音地会員は2019年7月に事業承継しました。入社当時から出来るだけ早く承継をしたいという気持ちはありましたが、きっかけとなったのは2018年に受講した経営指針講座でした。講座に取り組む中で先代である会長と向き合い、自社や自身とも向き合う中で「次期から承継をしたい」と伝えます。その後は先代からの承継の言葉を待ち、様子を伺っていましたが反応はありませんでした。
 「どれだけ覚悟を決めて準備しても、準備は準備でしかない。やっぱりやってみないと本当の覚悟なんてわからない」と思い、自ら「俺やるよ!」と一歩強く踏み出し、承継することとなりました。社長に就任してからは「どこかムズムズしながらもワクワクしている感覚です」と話します。それと同時に「何か特別なことをしたわけではありませんが、何気ない小さな決断などの時に『舵を取る重さ』のようなものを感じるような気がして経営判断の重さを実感しています」と語ります。

 今後の夢は、「経営理念を追求し、サービス業としての質を高めていくことでブランドと呼べるくらい信用を高めていきたい。そしてお客様の人生のパートナーとなれるような企業になりたいです。そのためにはしっかりと利益にもこだわり、新しい人材を採用し共育していくことが大切だと考えています。まだまだ理想とは程遠いのでひとつずつ課題を乗り越えていきたいです」と未来を見据えながら話しました。

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