調査・見解・提言

【23.10.18】景況調査2023/7月〜9月

全業種売上高DI、経常利益DIが好転

 \; 第47回景気動向基本調査結果
(2023年7月〜2023年9月期調査)
調査期間9/19〜10/10 回答35社
(建5社・製6社・小売8社・サ16社)/393社(9%)

 現在(4月〜6月)の経営状況は、(4月〜6月期と比べて)全業種で見ると、売上高DI(「増加」−「減少」割合)は7月調査の2.2から20へと大きく好転、経常利益DI(「増加」−「減少」割合)も△2.2から17.1へと改善しました。一方で資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)は△4.4から△17.1へとさらに悪化しました。前回7月調査の見通し予測では売上高、経常利益、資金繰りともに改善を予測していました。

 7月〜9月の経営状況を業種別で見ると、建設業では売上高DIが33.3→40、経常利益DI22.20→40、資金繰りDI11.1→20.0と、いずれも好転しました。
 製造業も売上高DI11.1→50、経常利益DI△22.2→33.3、と好転となりましたが、資金繰りDIは△33.3→△50と更に悪化を示しました。
 卸小売業は売上高DI△23.1→△12.5とマイナス水準が続いていますが、経常利益DI△7.7→0と多少改善し、資金繰りDIは23.1→△12.5とマイナス水準へと悪化となりました。
 サービス業では、売上高はDI0→18.8、経常利益はDI0→12.5、と好転、資金繰りもDI△21.4→△18.8とマイナス水準ながら好転となりました。

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経営の見通しは売上高DIでやや悪化予測

 \;  経営の見通し(10月〜12月予測)は、全業種で売上高DIが17.8→14.3とやや悪化を予測しましたが、経常利益DI6.7→8.6、資金繰りDI△4.4→3.0は、いずれも改善を予測しました。

 経営の見通しを業種別にみると、建設業の売上高DIは、12.0→40.0と大きく改善を予測、製造業は33.3→33.3と横ばい、卸小売業は△7.7→12.5と改善予測、サービス業は14.3→0と悪化を予測しています。
 経営の見通しの経常利益DIでは、建設業22.2→20.0は些少悪化を予測、製造業11.1→16.7、卸小売業△15.4→12.5と好転予測だったのに対し、サービス業は14.3→0へと悪化を予測しました。
 資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)は、建設業0→40、サービス業0→6.3と改善を予測しています。卸小売業も△7.7→0とマイナスからの脱却の見通しとなりました。一方で、製造業は△11.1→△33.3へと更に悪化の見通しを予測しました。

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販売客単価DI上昇で価格差縮まる

 採算面では、仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種で53.3→57.1とやや上昇しました。販売単価・客単価DI(「上昇」−「下降」割合)は、全業種で22.2→34.3となり、前回より上昇しました。業種別では、建設業77.8→60.0、製造業22.2→50.0、卸小売業7.7→37.5、サービス業0→18.8と、建設業以外の業種で価格転嫁に進展があったことが予想されます。
 仕入れ単価DI−販売客単価DIは31.1→22.8と価格差は前回よりも縮まりました。
 生産・営業設備の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は、全業種でみると△4.4→△20.0と不足感が強まりました。
雇用状況DI(「過剰」−「不足」)は全業種で△37.8→△31.4とやや弱まったものの依然不足感が続いています。

売上増加、収益構造改善が優先課題

 \;  現状での自社の最大の経営課題については、前回7月調査では、人材育成21%、売上高増加16%、次いで収益構造改善13%だったが、今回の調査では、売上高増加と収益構造改善が共に21%、次いで人材育成が17%でした。
 4〜6月期に課題解決のために試みたことなど自由意見として、「技術継承のために人材を増やしたが、人件費増加及び人材育成が課題となった(建設業)」「納入先へ価格改定を提案しているが進展はなく、今後も適正仕入れと効率的生産を行い、賃上げできる体制や借入の返済に対応する収益構造づくりが必要(販売業)」「求人強化、SEO対策、募集内容の見直し、HPの見直し(サービス業)」「SNSでのお客様掘り起こし(サービス業)」といった回答がありました。

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