【07.11.28】「金沢まちづくり懇談会」
まちなかモデル地区・地球温暖化防止策など提案 ~山出保金沢市長と懇談~
政策・異業種委員会では、十一月二十八日に金沢エクセルホテル東急で、山出保金沢市長を迎えて「金沢まちづくり懇談会」を開催し、七十七名の会員が出席した。
懇談会では、山出市長に市政を語ってもらい、同友会からは三つの提案を行った。提案については、市長から前向きな回答をもらうことができ、政策・異業種委員会では、金沢市との連携強化を具体化したいとしている。(提案及び回答は以下参照)
また当日会場には民放四局と新聞社の取材が入り、同友会を地域に発信する機会となった。
【市長の講演概要】
戦後、日本のまちづくり政策は郊外に広げすぎ、なんでもありという状態になった。金沢は戦禍にあわなかったことから、歴史・伝統・文化の保存と開発の両立が肝要として、中心市街地の活性化と美しい景観づくりに取り組んでおり、他の街にないものを伸ばして世界に売り込む「世界都市構想」を掲げている。金沢は二つの川と三つの台地から形成され、金沢駅から港への都心軸線が要で、街の構造を変える環状道路の早期完成を望んでいる。
文化・産業は多様であれ。多様性が可能性と持続性を生む。小さくとも力を合わせれば大きな仕事ができ、そこに価値が生まれる。みんなの議論が元気なまちをつくる。
【提案内容】
●第1提案
「金沢市が目指すまちなかモデル地区づくりを!」
金沢市が理想する「まちなかモデル地区」づくりを提案、コンセプトは次の三つ。
①まちなかに暮らしてもらえる住まい創り
②車の乗入れを原則禁止した地域創り
③?お互い様?の気持ちが通じ合うまち創り。(補足)金沢市のまちなか定住促進をはかる補助金制度を増改築や貸家にも適用して税制面も優遇すれば全国からの移住者が増える。歩行者や自転車優先の金沢らしい路地を復活させ、地域内は徒歩圏で生活が成り立つよう必要な商店を整備し、配達システムや高齢者支援、子育て、家事等の支援ネットワークで、弱者も暮らしやすい優しい地域とする。
●第2提案
「地球温暖化防止に独自の施策を!」
金沢市においてもCO2排出量の伸び率は高く、削減に向けた行動計画は急務、同友会から二つの温暖化対策を提案。
①国土交通省が推進するCASBEE「建築物総合環境性能評価システム」の導入で、建築への関心を高め優良な建築資産を形成しサスティナブル(持続可能)なまちづくりを。
②建築物の外断熱化に金沢市独自の助成を。
●第3提案
「金沢市と同友会の連携を!」
①同友会の例会等に市職員が参加し中小企業の悩みや課題を施策に反映を。
②金沢市の活性化を考える場(懇話会等)のメンバーに同友会の参加を。
③金沢市に「中小企業振興基本条例」の制定を。
【市長の回答】
・CASBEEの導入や外断熱化の補助システムを研究課題として積極的に取り組む。
・同友会の例会等行事に市の職員を参加させる。
・金沢市の懇話会等へ同友会メンバーの参加を広げる。
・「中小企業振興基本条例」の制定を研究課題とする。議論の場には必ず同友会に声をかける。