【12.05.25】南かが支部 5月例会
月次決算開示、自主性などで黒字化
講師:木村 和裕 氏 太陽美術紙工㈱社長
例会テーマ:
『M&Aの教訓のなかで』 ~幹部から社長になって見えてきたもの~
㈱ウイルコが買収した岡山の関連会社へ自ら志願して一年前に赴任。当時の課題は五つ。一つ目は多額の有利子負債。これは主要銀行との信頼関係を築き上げながらキャッシュ負担を設備償却費の範囲内に圧縮。二つ目は大口取引先が親会社の競合先であったこと。こちらは旧経営体制の維持や地道な挨拶廻り、親会社の名を出さないなど細かな配慮で木村個人を見て頂けるようになった。三つ目は旧株主が残した一億円の債務。これは管財人と直接交渉して大幅減額。四つ目は外注率の高さ。これは四つの製造ラインの内一つを二交代制にして内製化した。次に役員退職金の廃止や、社員の六十五歳雇止めを、元気な間は働けるように見直した。また、月次決算を実施し全社員へ開示、製造の数量管理から加工賃管理に変更。その中で出来ない理由を考える姿勢から、どうやったら出来るかを考えさせることで社員の自主性が育った。先日、あるピンチの時には全社員が休日出勤で対応してくれた。この一年で黒字化し、全株式を買い取る決心をした。オーナーとして益々良い会社を目指していく。