【19.12.10】能登支部12月例会
行きついたのは「人を生かす経営」
永田 寿昭 会員
(株)地域みらい 取締役部長
永田会員が経営に携わり始めたのは約15年前。少しでも会社をよくしよう、社員の幸せを追求しようと、社内のあらゆる仕組みにメスを入れ、技術の向上・共有、情報共有、人間力向上に継続的に取り組んできました。
60歳になってから、次期後継者と願っていた幹部社員が独立起業する形で退職、採用以来20年以上育ててきた中堅社員も家業を継ぐため退職してしまいます。会社生活の終盤で、これまで全身全霊で取り組んできた企業改革が裏目に出てしまったと感じました。さらに、中堅の幹部社員がミスを続発するも反省の色がなく、社員に対する疑心暗鬼が募っていきました。積み上げてきた経営改革は一体何だったのかと深く悩み、定年と共に退職する意思を固めました。そして「同友会での学びも結局はきれいごとではないか」と思うようになっていました。
そんな中、河内会員が報告した「社員共育」の支部例会で心境に変化がありました。自分は「社員の悪い面ばかりに目が行き、良い面を伸ばせていなかった」「去ってしまった社員より、目の前にいる社員にこそ全力で向き合うべき」「ここで退職すれば、辞めていった社員と同じ。まだ会社に十分恩返しができていない」と気づき、もう一度頑張る勇気がでてきました。
様々な改革に取り組んできた永田会員が行きついたのは「人を生かす経営」でした。「社員ひとりひとりの人間性を信じると共に人間力が高まる取り組みに着手し、企業が発展・永続し、地域の未来が豊かになる土台を作る!」と決意を新たに語りました。