【21.02.19】青年部会第11回特別例会
神棚に想いを込める
杉本 かづ行 氏 (有)静岡木工
(静岡県中小企業家同友会青年部会所属)
青年部会特別例会は実行委員長の経営課題に応えてくれる報告者を探し、悩みをぶつけながら一緒に作りあげるというスタイルで開催されています。第11回は(株)丸一観光の木下委員長の課題をもとに杉本会員を招きビジョンをテーマに報告がされました。
(有)静岡木工は設立当初は木製品製造業でした。その後、木製品卸売業を経て現在は神棚専門の小売業です。過去には大口顧客であったホームセンターの出店増に比例する形で売上げを伸ばしてきましたが、杉本会員が入社した頃には安価な中国製品との価格競争に陥りました。対抗するため中国に工場進出するも、経営陣が現地の従業員からの反発を招き撤退します。
経営が悪化する中、杉本会員はECサイトでの神棚販売を始め、エンドユーザーであるお客様の声を聞く機会が生まれ「初めてお客様に褒めてもらえる喜びを経験した」と語ります。その後、知人から経営指針講座の話を聞き静岡同友会に入会、受講しました。杉本会員にとって指針講座は乾いた大地に水が染み入るかのように、求めていたものだったようです。夢中で取り組み、自社の強みを見直し、事業を神棚に絞る決断をしました。その後、業績は回復し、現在も上昇を続けています。
本例会を担当した木下会員は、「コロナ禍の苦境ではあるが、こんなときこそビジョンを持ち前向きに行動することが大切だ」と語りました。