調査・見解・提言

【08.04.25】景況調査1月~3月

全体として横ばい悪化を予測

 四月三日から十二日まで実施した景気動向調査の結果がまとまった。会員企業を対象に経営の状況や新入社員の採用、春の賃上げ、経営外部環境の変化について記入してもらった。四百四十七社の内、六十二社より回答を得た。      
   ※    ※
■売上高マイナスへ
 現在(一~三月)の経営状況を全業種(図)でみると業況判断DI(「好転」―「悪化」企業割合)は売上高が二七.九ポイント下降して〇(ゼロ)、収益状況は二一ポイント下降してマイナス一一、資金繰りは三.四ポイント上昇したがマイナス三.二を推移する。経営の見通し(四~六月)を全業種(図)で見ると売上高DIは六.四五、収益状況DIはマイナス四.八、資金繰りDIはマイナス八.一ということで業況は全体として横ばい悪化が予測できる。
■建設売上DI再び悪化
 現在の経営状況を業種別にみると(表)、建設業は一月調査で売上高の好転による期待もあったが、四月調査の売上高DIは二九.四ポイント下降してマイナス一四となった。建設業は収益状況DIもマイナス二一、資金繰りDIもマイナス一四を示す。経営の見通しでは建設業は好転を示したが、原材料価格DIが全体でマイナス八六を示す事から先行き悪化が懸念される。  
■製造業の好調感に陰り
 製造業は売上高・収益状況ともDIはプラスを示すが、一月調査からの下降幅は売上高が四四.三、収益状況が一九.七と激しく悪化している。資金繰りDIはマイナス一〇ポイント下降した。経営の見通しでは製造業は売上高・収益状況ともマイナス三〇を示し、昨年の好調感にも陰りが出てきているようだ。
■卸小売の取引条件不調
 卸小売業は売上高DIがマイナス五.六、収益状況DIがマイナス一一で一月から下降した。サービス業は売上高DIが二六.六ポイント下降して五、収益状況DIは三〇.八ポイント下降してマイナス一五となった。取引条件DIも全業種でマイナスを示し、卸小売業はマイナス一七、サービス業はマイナス一五となった。取引条件DIは卸小売業が昨年四月と十月調査プラスであったが、以外は横ばいかマイナス傾向にある。  
■収益構造改善の道を
 この春の新入社員の採用は五十八社の内四〇%の二十三社が採用ありと回答、賃上げは五十九社の内五三%の三十一社が賃上げすると回答、人材投資に活路の方向が見える。
 経営課題は売上高増加と収益構造改善が最も求められる結果となった。経営外部環境の記述では全ての業種に原油・ガソリン・原材料の高騰による収益の悪化が目立った。建設業では確認申請の遅延は想像以上に経営を圧迫するという記述が見られた。

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