調査・見解・提言

【16.02.01】景況調査2015/10月~12月

現況の売上増、見通し悪化

調査期間 12月15日~1月7日
回答社 106社/418社(25%)

■建設・製造の現況増

   現在の経営状況(七月~九月期と比べて)は、業況判断DIを全業種で見ると、売上高DIは十月調査の二〇.八から三四.九と一四.一ポイント上昇、経常利益DIも三.九から二五.五へ二一.六ポイント大幅に上昇に転じた。
 一方、一月~三月の経営の見通しは、売上高は四〇.三から二〇.八へ、経常利益も三三.八から二一.七へ悪化予測となった。しかし資金繰り予測は三.九から一二.三へと好転を見込んでいる。
 現在の経営状況を業種別で見ると、売上高DIは建設業が三六.四ポイント上昇、製造業も三一.二ポイント上昇した。卸小売業は二三.六ポイント下降、サービス業も四.八ポイント下降した。
 経営の見通しを業種別に見ると、売上高DIは、建設業三三ポイント、製造業二三.九ポイント、卸小売業三五.六ポイント、サービス業でも三ポイントと全業種悪化予測となった。資金繰りの見通しは、建設業、製造業、サービスで好転予測だった。
 雇用状況については、全業種大幅にマイナスのDI値を示した。

 

■新卒採用充足率下回る

 本年度の採用・人材確保の取り組みについては(複数回答)、中途採用が四十八社(四五%)、二〇一六年四月の新卒採用が三十二社(三〇%)、そのうち半数の十六社が採用予定人数を下回わり、予定通りは十二社だった。

当面北陸経済は好調要素揃う

【総評】
 二〇一五年度第3四半期は、全国的には横ばいまたは足踏みという状況であるが、石川県の本調査においては、業況判断DIは顕著に上がっている。特に今期は製造業が好調であった。次期見通しは下がっているが、これは全国と同様に海外経済失速の影響を見込んでいると考えられる。それでも依然として全業種でDIはプラスであり、石川経済の堅調ぶりを示している。この先円高株安の影響がどれほどでるか不透明ではあるが、電子部品・デバイスをはじめ県内に生産拠点を移す動きがあるなど、当面北陸経済には好調な要素が揃う。他方で人手不足感は高く、五割の企業で採用予定人数を下回っているように、人材確保が深刻な課題となっている。
(佐無田光 金沢大学人間社会研究域 教授)

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