【17.04.01】次代を担う　次代を託す（10）

海外で日本食プロデュースも

木下 孝治 会員　㈱エムアンドケイ 代表取締役

　会社設立は一九九九年。二〇一九年には節目となる二十周年を迎える予定です。県内六店舗、二月に東京都大手町にオープンした店舗も含め全国に十六店舗の金沢まいもん寿司グループを展開し、様々なメディアに紹介されています。父親が工務店を営んでいたことから、木下会員自身も一級建築士となり、建築設計事務所を創業しました。
　四十代の頃、異業種交流会で出会った回転寿司用コンベアの会社社長から「回転寿司業界は、素人がやったら面白い」と聞き、回転寿司をプロデュースしてみたくなったのがエムアンドケイ設立のきっかけでした。低価格路線の大手回転寿司チェーンが大幅にシェアを伸ばす中、高級路線の回転寿司で、自分が食べたいもの、家族に食べさせたいもの以外は一切出さないという方針にしました。ネタの安心・安全にもこだわっています。自分や家族に食べさせられないものをお客様に提供するような考え方では社員もついてきません。お客様の要望にすぐに応えられる質の高い接客こそ、支持される重要な秘訣です。
　四年ほど前に長男が入社し、今は関東圏を主に任せています。リーダーは結果を出し、背中を見せていかなければなりません。今後、様々な企業拡大を目指し、海外事業で日本食をプロデュースしていく方針です。息子の時代になり要らないと思えば縮小し、新たに切り開いていくのは本人であり強制するつもりはありません。
　夢・希望・喜びで、一の人も十に変え、人を救う力を養う〇・〇〇一％の本物のリーダーを作っていきたいとの思いで、五年前にリーダー塾を開きました。社員教育は春・秋の年に二度、約二百名の社員を集めて開催。また、社内運動会も行い、終了後は社員家族も含めたバーベキューで美味しいものを食べていただき、日々の感謝の気持ちを社員家族にも表わしています。
　「やる気とビジョンさえあれば人は何歳になってもやり遂げられる。青年であり続けたい！困難を乗り越え、良い人と出会えた御縁が今の人生がある結果だ」と話し、社長室に飾ってあった経営理念より『魅力ある人生とは　魅力ある人間とは　徳を積む人生とは　徳を積む事業とは　つねにこの問を追い求める個人の集団でありたい』と結びました。