企業訪問

【17.11.01】クローズアップ会員企業紹介(3)

「感動」創造企業を目指して

 \; 株式会社 宗重商店
代表取締役 宗守 重泰 会員

 2年前、飲食の事業に進出するということでインタビューに伺いましたが、その飲食事業はすでに撤退したとのこと。経営者にとって最も難しい意思決定の一つ「撤退」をいとも簡単にやってしまう。驚きましたが、さらに驚いたのがそこで得られた経験を活かして、すでに次の事業に取り組んでいました。それが幼児教育事業のモンテッソーリスクール(CASA DEIBAMBINI)の設立です。
 モンテッソーリ教育とは、子どもたちが、自分で考え、行動できるような環境で、個々の発達の時期に合わせた教具を使用し、自立心と集中力を高める教育法となっています。昨年6月にこの教育事業を寺町で立ち上げ、現在すでに軌道に乗りつつあります。
 会社は創業78年、宗守会員が社長に就任して11年。この間に売り上げは約2倍、社員数も2倍になっています。しかし、会社を引き継いだ時の経営環境は厳しいものでした。まずは、事業内容を見直し事業部としていくつかの柱を作りました。さらにブランディング化を図り「むねじゅうランド」という大きなテーマで会社を前進させ続けています。事業の中心は解体・リサイクルであり、その形態はB to Bはもちろん、ここ数年、B to Cとなる個人のお客様からの依頼も増えてきているので、その依
頼に対してワンストップで解決できるような仕組みを目指しています。今後は、解体現場から発生した不用品を海外で商品販売し、リユースする輸出事業の企画をしており、事業の広がりはまだまだ進化し続けています。
 何より一番力を入れているのは人材の育成です。会社組織をナナメ割りとした4つの委員会を作り、委員長を若手社員にすることで将来のリーダー育成を図っています。この委員会は新入社員も上司も関係なく、委員長がドラフト制でメンバーを決めています。また、短時間正社員制度の導入や産休・育休取得の推進により働く女性を支援しているということで、昨年、石川県からワークライフバランスの優良企業表彰を受けました。「むねじゅうランド」は人も事業も旺盛な企業で、「楽しいこと、面白いことに人は集まる」をモットーに人材育成、事業展開を行っています。
 社員の方に、「どんな社長ですか」と聞いたところ「勢いと意欲がある社長だからこそ皆付いていく」、「社長が一番大切にしているのは、挨拶や身なりなど、人として基本的なこと。そこが出来ていないと厳しく指導されます」とのことでした。
 会社周辺や、現場近隣の掃除を毎週継続して行っているので、地域の方とも良好な関係を保てています。また、昨年から「はたらくクルマ体験会」の地域イベントを開催し、参加してくれた子ども達に大好評を得ています。これからも顧客よし、社員よし、地域よしの三方よしの実現に向かって「むねじゅうランド」は進んでいきます。

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