企業訪問

【17.11.01】事業承継(17)

代々受け継がれた誠実、感謝、奉仕の精神

 \; 有限会社ふる里の味すみげん
専務取締役 角谷 亮 会員

 ふる里の味すみげんは、江戸時代嘉永年間に北前船によって運ばれた昆布などの海産物を商ったことから始まり、以来160年余、北陸の伝統珍味や佃煮、海産物を取り扱う老舗です。
 角谷会員が大学卒業後、東京での医療関係の仕事を経て、5代目社長である父親からの呼びかけにより後継者として入社したのは12年前の2005年。入社直後、通販サイト立ち上げのためにホームページの仕事を任されました。
 角谷会員は、商品情報など臨機応変に対応するため自ら通信教育で技術を習得しました。そして、自ら行うプロ顔負けのきめ細やかなサイト運営は、次第に売り上げを伸ばし、ネット通販はこれからの時代に合わせて確実に存在感を強めていきました。一方、店舗販売ではリーマンショックでギフト商品の減少、さらに、北陸新幹線開業でお土産物を扱う小松空港利用の著しい減少によって売店の売上が7割減という、「新幹線逆効果」に直面することになりました。
 そんな苦悩の中、2016年4月に萩野会員(萩野塗装(株))の影響で同友会に出会い、進むべき道を探るため支部行事に参加し、また青年部会にも入り、同友会では社内で情報や思いを共有する大切さなど多くを学びました。その中でも角谷会員が何よりも影響を受けたのは石川青全交での学びでした。長い会社の歴史を知らなければ代々引き継がれた本物の良さを伝えられないだけでなく、会社の進
むべき道すらわからないと気づき、ルーツである北前船の昆布という核にたどりつきました。
 昆布と言えば「だし」。そこで、角谷会員は更なるプロフェッショナルを目指し、短期間で難関を突破し見事1級だしソムリエに認定されました。「質を重視した品物を提供したい」というこだわりはより一層強い言葉として伝わります。
 今後は、代々受け継がれた誠実、感謝、奉仕の精神で、地域の商工会などと連携し食育に携わって社会に貢献し、食文化やだしの良さを伝え、そして、自社の事を知ってもらえるきっかけに繋げたいと考えています。

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