【18.03.01】経営指針チャレンジ(11)
すべての仕事にdo one's best
株式会社ダスコン
専務取締役 石川 康行 会員
ダスコンは、特殊技術による外壁・建物全般のクリーニングと、新築時の輝きを復元・維持するためのコーティング塗装を事業としています。現在は、建設業界でクリーニング専門工事業者として携わることを主力としています。
父親である社長から事業承継をするにあたり、経営者の役割を知りたいと考え5年前に経営指針講座を受講しました。当初の会社は従業員が1、2年で退職し、また新たな従業員を雇う状況で、退職する人に辞める理由を尋ねると「会社の進む方向性や将来のビジョンが見えず不安です」と言われました。また社長と仕事や将来のことで口論になることがあり、職場の雰囲気も悪かったようです。会社経営というより家族経営に近く、従業員は指示されたことをこなし、自ら考えて行動する環境ではありませんでした。経営指針を作成することは、会社の歴史を知り強みや弱みを分析して、社長と将来のことを真剣に話し合う機会となりました。
当初、仕事は背中を見て感じろという職人気質で社訓などもなく、社長の人望の厚さで会社が継
続していたことに気づきます。そこで経営環境の改善に着手し、就業規則を制定、求人を行うにあたり自社の理念や目指していることを記載した会社案内を作成しました。学校などを訪問し粘り強く求人活動を行ったことが実を結び、昨年新卒の従業員を採用することができました。仕事の内容を教えるだけではなく、なぜ必要なのかという目的を伝えることが大切だと感じています。
今期は経営指針発表後に、社員全員でブレインストーミングを行い「プロの仕事とは?」のテーマ
から、お客様や会社、地域にどう繋げていくかという議論をしました。また、新しい事業として正確な外壁の診断ができる技術を構築し、外壁のリフォーム事業を展開したいと考えています。
来年、事業承継することが決まり、これからも経営指針に基づいた経営により取引先の信頼を得
て、「すべての仕事にdo one's best」を大切にしていきます。