【19.09.01】働く環境づくり実践（２）

環境整備でダイバーシティ経営へ

ノムラ合成株式会社
代表取締役　野村 昭夫 会員

　ノムラ合成(株)は断熱素材の加工・施工を行う会社です。人材不足の中、ホームページの見直しや同友会の共同求人などを活用することで毎年新入社員が入社するようになりました。正社員15名、派遣・パート8名と人が増えたことで手狭になり、社員と共に機械の配置と導線を考え、新しい第二工場が2018年5月に完成しました。社員を巻き込む会社の社風には多くの想いが詰まっています。

　健康をつくる断熱屋の新社屋は断熱の手法を集大成したもので夏に汗をかかせない、冬にジャンパーを着させない、働く環境を快適にしたいとの思いでした。総務部の充実を図るため、今までにない事務所機能をつくって企業活動の基盤づくりが始まります。従業員食堂、障害者用トイレ、エレベーターと建物の受入体制は整いました。次は仕組みとマインドを考えていかなくてはいけません。余剰人員を増やしたことで有給、産休、育児休暇、介護休暇も取得することができ、お互いで補い合える環境になりつつあります。

　そんな中、Iターンで引きこもりの方をインターンシップで受け入れました。ハラスメントで精神を病んでいましたが、3か月間CADを勉強して気持ちが前向きになり、ここで働きたいと思うようになったそうです。
　障害者も働きやすいA型支援も行っていますが、課題は社員の理解を得ることです。障害者や就職困難な方は、時間、場所、アイデアを提供することで地道な作業もコツコツ真面目に取り組んでくれます。そんな姿を見て周りの社員も影響を受け、徐々にマインドが変わってくれると信じています。
　「お互いが気配り、目配りをすることが大切。そうすることで少しずつでも生産性が上がる会社にしていきたい。そして、どんな人でも受け入れられる会社でありたい」と語り、働く環境整備がダイバーシティ経営につながっています。