【19.11.01】クローズアップ会員企業訪問(27)
50周年に向け「善の巡環」で企業発展
株式会社絹川商事
代表取締役社長 絹川 善隆 会員
絹川会員は絹川商事の三代目。代々名前に「善」が使われ、子供にもやはり「善」が付いているそうです。YKKの創業者、吉田忠雄氏の言葉「善の巡還」、この言葉はYKKグループの経営哲学であり「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」という意味だそうです。絹川商事は、仕事に取り組むときはこの「善の巡還」を全ての基本となる考え方とし、これまで発展してきました。
現在の主な事業は、不動産、建設、コンサルティングの3つで、野々市市を中心に地域密着の経営を行っています。入居物件は約3,000世帯。3事業の中でも建設が最も収益を上げています。建設部門があるため、新築やリノベーションはもちろん入居者の物件に対する困り事もワンストップで解決しています。コンサルティングでは不動産相続も行っています。世代を越えてお付き合いしている大家さんも多く、不動産相続は必然の課題となります。不動産に付随するニーズ一つひとつに応える。そんな顧客目線で事業展開をしてきたことが伝わりました。
「まちが元気でないと会社も発展しない」と絹川会員。まちを元気にする様々な活動を積極的に実践しています。学生と協働で物件を設計したり、高齢者単身世帯への見守り訪問、Fリーグ2部ヴィンセドール白山のメインスポンサーとしてチームを支援し、選手を雇用等々。この様な地域貢献活動が地域活性化に繋がり絹川商事のファンを育てていくのだと感じました。
絹川商事は昨年、全国企業品質最優秀特別賞を受賞しました。働き方について印象的だったのは「社員にはワークよりライフを大切にして欲しい、楽しい暮しをして欲しい」と話したことです。暮らしを豊かにする企業はまず社員の暮らしを豊かにする。新しいことを始めるときも、先ず社員の話を聞く。その上で自分の話をするそうです。ここでも「善の巡還」が生き生きと貫かれていました。来年の50周年に向けて、益々地域になくてはならない存在になることを確信する取材となりました。