【19.11.01】事業承継(40)
全体の視点に立ち、気持ち良い環境づくりを
株式会社庭芸社
笠井 一里 会員
(株)庭芸社は昭和54年に設立、造園やエクステリアを主とした事業を行っています。笠井会員はパソコンの専門学校を卒業後、繊維会社に就職し10年程勤めましたが将来へのビジョンを持てなくなったことが理由で退職し、父親の経営する庭芸社に入社しました。
現場主義を大事にする父親の意向で、入社後すぐに現場に配属された笠井会員は社員との作業を共にしながら腹を割って話をする中で会社の一員になれたと実感しました。また、入社してほどなく父親と共に事業承継についてコンサルタントの指導を受けるようになりました。
2017年、同友会の元会員でもあった父親の勧めで同友会に入会。例会に積極的に参加するなど活動し、2018年に経営指針講座を受講します。しかし、同友会活動と現場の両立がうまくできなかったことや、自分に納得のできる理念をつくることが出来ず、修了寸前で受講を辞退しました。 それから数か月、例会への参加も閉ざしてしまいました。
その後、久しぶりに参加した青年部会の例会で白山・野々市支部(当時金沢城南支部)の山下会員から青全交への参加を勧められます。そのとき「行動することが大事」と言われたことに心を打たれました。熊本の青全交では社員を巻き込んだ同友会活動などの報告や全国の若手経営者との学びに感銘を受けました。
再び例会に参加するようになった頃、今年の年始の挨拶で現社長から、2020年の春に笠井会員を社長に就任させるため社員一同で応援してほしいと発表がありました。それから毎月、経営会議にも参加して少しずつ経営者としての自覚が芽生え始めています。
「機能と安らぎが共存する環境づくりで地域社会に貢献する」という現社長が作った経営理念があります。笠井会員は「経営者として会社全体の視点に立ち、現場社員それぞれの気持ちを一つにして気持ちの良い環境づくりをしていきたい」と語りました。