企業訪問

【20.07.01】事業承継(48)

時代の変化に柔軟に対応

 \; ※今回は、承継する立場(渡す側)の社長に、会社を譲る時にどんな言葉や想いを託したいかを後継者である会員本人は交えずに取材しました。

株式会社橋本清文堂  代表取締役社長   
橋本 修一 氏(橋本雅生会員の父親)


Q:社長自身の承継の体験はどうでしたか?
 弊社は1956年に先代が創業、半世紀に渡り地元企業様を中心に商業・事務・美術各種印刷物を提供して参りました。1989年頃先代が病で現場に出ることが困難となり実質会社経営はその頃からスタートしました。事務所を現在の示野に拡張移転する等順調でしたが1998年突然訪れた社長就任、同時に事業承継という大きな壁にあたる事になりました。事業継承に対する準備を全くしておらず、また、現代と違い税理士や金融機関に聞いても手続きのアドバイスをもらえませんでした。試行錯誤のうえ何とか事業継承が完了しましたが大きな損失(税金)も出してしまい事業の継続すら悩んだ時期もありました。
 次の事業承継時に向けては先の苦い経験を活かし会社や後継者に苦労させない様、準備しています。事業継承のタイミングについては早い方が良いと考えており、8割程準備は出来ています。あとは後継者の気持ち次第ですが、息子は時期尚早と考えているのではないでしょうか。

Q:後継者をどのように見ていますか ?
 経営者としては未熟でも、「うそをつかない」「まじめ」「行動する」この3点において、経営者にとって重要な要素は備わっていると思います。本人は大学卒業後、全く業界の異なる企業に就職しましたが、その際も進む道に口出しすることが嫌で全て任せてきました。入社する際も私から直接話しはせず、母親経由で話をしました。母親を介すことで息子の想いをより尊重したいと考えたからです。

Q:後継者に一番伝えたいことは何ですか? 
 「時代の変化に柔軟な発想をもって、当たり前にあるものが無くなる、作用・反作用の法則で良い時代が来れば悪い時代も来る」その様な時代の変化に柔軟に対応して欲しいです。


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○取材後記: 橋本会員(後継者)は入社以来、会社の方向性や将来への不安を感じ日々葛藤する中、同友会で経営指針講座を受講し、「承継」に向けて準備をしています。今回の取材で、経営者と後継者が共にしっかり準備をしていることが伺えました。橋本社長の後継者(息子)を語る優しい眼差しがとても印象的でした。

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