【20.07.07】ウイズコロナ奮闘記(1-2)
地域の困りごとを解決、お役立ちがビジネスチャンスに!
鳴和プラスチック株式会社
代表取締役社長 岡谷 勝史 会員
医療、教育、介護、各種団体等に5,000枚以上のフェイスシールドを寄付した岡谷勝史会員にコロナ禍で寄付した経緯を伺いました。(取材:広報委員会)
■自社事業でのお役立ちを考える
新型コロナの影響により、主たる事業が目減りしたので社員さんを休ませて休業補償を受けることもできました。しかし、休むと手先が鈍ってしまいモチベーションも下がるので休んでほしくありませんでした。
そこで自社の事業でお役立ちができないかと考え、近くの病院で要望を伺いました。「せっかく寄付するのだから使い勝手の良い希望通りの物を贈りたい」という気持ちからオーダーメイド寄付が生まれ、アイシールドやヘルメット用のフェイスシールドも作成しました。
さらに、他から寄付された既成のフェイスシールドが使い勝手が悪く倉庫に眠っていると聞き、それをお預かりして要望通り使いやすく作り直したりもしています。せっかくの善意が無駄になるのはもったいないと考えたからです。
■要望や期待に応えて次の一手に
売上に即結びつくものだけが営業ではない、寄付であってもお客様の要望や期待に真摯に応えることは、必ず次の一手にも繋がると考えています。自社の強みを活かして今までにないお客様にアプローチする機会にもなりました。この考え方は経営指針講座を受講したからこその発想です。その結果、寄付させていただいたお客様から追加注文を受けたりと評判も良く、第二波に備えてや口コミでも注文がありました。現状は未だ寄付した枚数には至りませんが、地域の方々の困りごとを解決すること、お役立ちこそがビジネスチャンスに繋がると確信しています。
まず出来ることを尽くす 〜持続化給付金申請体験〜
有限会社橋本写真館
専務取締役 橋本 高志 会員(寄稿)
○雇用調整助成金でしのぐことを選択
4月21日、休業要請を受けて橋本写真館も休業し、従業員も休んでもらいました。学校が休校し仕事がなくなり、従業員に内勤してもらうか休んでもらうかで悩みましたが、雇用調整助成金を申請してしのぐことを選択しました。
4月、5月の売上は7割減となり、国や県の力も借りなければ乗り越えられないと思い、複数の助成金に申し込み、320万円が支給されました。現在も申請可能な持続化給付金は、平時では「ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少」という高いハードルですが、休業要請が出た業種、影響を受けた会社の多くが受けとれます。給付の金額が大きく、その割に申請も簡単にできますので、ご紹介したいと思います。
○オンラインで容易に申請
私はインターネットで「持続化給付金」を検索して、オンラインで申請しました。提出書類の「確定申告書類別表一」「法人事業概況説明書」は決算書の書類の中にあると思います。「法人事業概況説明書」の裏面に前年度の月別の売上が書いてありますので、それを見てひと月でも売上5割減の月があれば申請できます。次に「2020年分の対象とする月の売上台帳等」を用意します。書類作成で大変なのはこれだけです。会計士に相談できる場合はアドバイスを受けられます。エクセルで手打ちした売上データで大丈夫ですので、自分で容易に作成できます。
私の場合、これで全部の書類が揃ったと思って申請しようとしたのですが、会計士から「受信通知」というものが必要と言われ、書類がなかったのでメールで送ってもらいました。確定申告書の上部に「電子申告の日時」と「受信番号」の記載があれば「受信通知」は不要のようです。
○コロナをバネにピンチをチャンスに
コロナウイルスの影響は先が読めません。座して死を待つのではなく、まずは、助成金等で出来ることを尽し、コロナをバネにピンチをチャンスに変える行動が大事です。時間は経営資源です。社員と一緒に脳味噌が壊れるくらい考え、新しいことに挑戦して、企業を永続していくことが使命だと思います。