企業訪問

【22.08.01】クローズアップ同友会型企業づくり(49)

同友会で繋がり、完成品で地域社会貢献へ

 \; 株式会社シグ・ワークショップ 
代表取締役社長 𠮷田 茂雄 会員

同社は𠮷田会員の父が1962年に創業、1990年に承継し現在に至ります。キュービクル関連製品の開発設計製造販売が主な事業です。金属製の箱などの金属板金の加工から仕上げまでを行い、金属板金に関わる自社独自の車椅子や犬用の車椅子、サイン(看板)、コンテナハウス、キッチンカー等も手掛けています。

■ 最も影響を受けた先生との出会い
 𠮷田会員は金沢美術工芸大学で工業デザインを専攻。4年生の時、デザインディレクターの川崎和男先生の影響を受けます(「世界が尊敬する日本人100人」に2度選出)。卒業制作では車椅子の制作に没頭し毎週のように先生を訪ねて指導を受けました。就職を考えていた時、先生からは「デザイナーの才能はないよ(厳しい!)それより、デザイナーを使うデザインディレクターの道がある」と勧められ、ものづくりにはデザイン思考が必要だと気付きました。それまで家業を継ぐつもりはありませんでしたが、ものづくりの経験を活かせると考え父の会社へ卒業と同時に入社。後に先生自身の車椅子制作の依頼を受け、アレルギーを起こし難い金属であるチタンを使い、素材、使いやすさ、格好良さ全てに拘り制作しました。

■ 完成品で経営理念を体現
 主軸であるキュービクル関連製品は「半製品」であり、納品先も分からない場合があり、エンドユーザーと顔を合わすことはありません。しかし、𠮷田会員が目指すものづくりは、ユーザーの喜ぶ姿が見え、人と繋がれる「完成品」を提供できるメーカーです。その完成品のひとつに犬用車椅子があります。人の車椅子製作の技術を活かし、「優しさ」をコンセプトに快適さ、動き易さ、楽しさなど「犬と飼い主の気持ち」を1番に考えたデザインで、チタンフレームでのフルオーダーメイドで制作しています。これは、経営理念にある「私たちは感性豊かな思いやりの心で美しいものづくりをめざします」という思いに繋がっています。

■ キッチンカーでコミュニティをつくる
 今回開発したキッチンカーは、キュービクル製作技術を応用し、軽トラックの後部全てを自社で改造し製作しています。金属製の箱は自社工場で製作可能ですが、単に製作販売して終わりたくないと言います。水上博司会員が開催したイベントにキッチンカーを出店したときに、人と人とが繋がる場面がたくさんありました。また、下出美香会員とは外国人労働者とキッチンカーを結び付けて労働者支援に繋げる機会に発展していくなど、同友会での繋がりを活かし、人が集まってお互いを結び付けられるようなコミュニティにしたいと考えています。
 「今後も自社製品事業(完成品)を通して、同友会での出会いから見出した地域社会貢献に繋がるグランドデザインに挑戦し続ける」と語っていました。

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