【23.03.01】クローズアップ「経営指針成文化講座」(55)
経営労働委員会 活動紹介 【経営指針成文化講座】
前期修了生の実践報告で新たな課題を共有
■共学者の姿から自分の姿を想像
経営労働委員会では、毎年経営指針成文化講座を開講しています。これまでの受講生を共学者とし、全6講中の4講を合宿形式とすることで、徹底的に経営者が自社と自分に向き合う時間を確保して、経営指針を深く検討し、成文化しています。
今年の15期では「革新」をテーマに、9名の受講⽣が取り組んでいます。既に4講の合宿を終え、6講目の指針発表会を目標に追い込みをしています。
5講目の1月21日はオープン講座として、昨年の第14期で指針を作成した修了生8名による実践報告会と「人を生かす4委員会(経営労働委員会、社員共育委員会、共同求人委員会、障害者問題委員会)」によるパネルディスカッションを行いました。
14期生は、共学者・現受講生の前で、成文化してからの1年間で何を何のためにどうやって実践したのかを報告し、感想や課題について話し合いました。理念・指針を社員にどう伝えていくか、温度差、プレイヤーから脱却して社員に仕事を任せられるようになるには?など、新たなステップで見えてきた壁に、客観的な意見や鋭い質問がたくさん寄せられました。
共学者は、「調子のいい時は何とでもなる。でも困難な状況の時こそ必要になるのが自分軸だった」「経営者は同友会で学んでいるけど社員はいきなり指針を言い渡される。経営者が時間をかけてしっかり伝えていかないといけない」「定期的な見直し・振り返りが重要」と自身の経験を踏まえたアドバイスや励ましを送ります。指針作成中の受講生は、社内で実践する自分の姿、社員の姿を想像しつつ、成文化のラストスパートに入りました。
■指針と委員会活動の深い関係
「人を生かす4委員会」の委員長によるパネルディスカッションでは、指針成文化の後に待ち構えるさまざまな課題に対応する委員会活動が紹介されました。
●社員共育:経営者と社員が「共に学び共に育つ」共育塾を年4回開催している。他社の社員と話せる時間も貴重。指針の社内共有の大きな一助になる。
●共同求人:大学の授業で登壇すること等から学生と近い関係になることができる。他社と採用事例を共有し、労働環境を見直したり、採用の仕方を学べる。採用活動を通じ若手社員と成長できる。
●障害者問題:障害を持っていても活躍できる場を用意することこそ「人を生かす経営」。障害者問題に特化した活動をしている経営者団体は同友会だけ。障害者への対応を通して、社員個々への対応を学ぶことも多い。
具体的な事例を交えた紹介により、他社との情報共有や、プログラムを活用していくことで、その時々の悩みを解決するヒントを得られること、気づかなかったズレを解消できることなど、委員会と指針の実践には非常に深いつながりがあると知ることができました。実践の中で生まれたリアルなディスカッションでした。