【23.07.27】景況調査2023/4月〜6月
全業種で売上高DI好転
石川県中小企業家同友会 第46回景気動向基本調査結果(2023年4月〜2023年6月期調査)
調査期間6/16〜7/20 回答45社(建9社・製9社・小売13社・サ14社)/385社(11.7%)
現在(4月〜6月)の経営状況は、(1月〜3月期と比べて)全業種で見ると、売上高DI(「増加」−「減少」割合)は1月調査の△1.9から2.2へと好転、経常利益DI(「増加」−「減少」割合)も△15.4から△2.2へと改善しました。資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)は△1.9から△4.4へとさらに悪化しました。前回4月調査の見通し予測では売上高、経常利益、資金繰りともに悪化を予測していました。
4月〜6月の経営状況を業種別で見ると、建設業では売上高DIが11.1→33.3と改善、経常利益DIは22.20→22.2と横ばい、資金繰りDIは44.4→11.1と下落しました。
製造業は、売上高DIが7.7→11.1と改善。経常利益DI△38.5→△22.2と、資金繰りDI△38.5→△33.3とマイナスで推移しています。
卸小売業は売上高DI△28.6→△23.1、経常利益DI△35.7→△7.7と多少改善したもののマイナス、資金繰りDIは7.1→23.1と改善しました。
経営の見通しは改善を予測
経営の見通し(7月〜9月予測)は、全業種で売上高DIが△7.7→17.8、経常利益DI△15.4→6.7といずれもプラスに改善の見通しです。資金繰りDIも△11.5→△4.4とマイナスながら好転を予測しました。
経営の見通しを業種別にみると、建設業の売上高DIは、12.0→12.0と横ばい、卸小売り業も△7.1→△7.7とほぼ横ばいの予測でした。一方で、製造業で△15.4→33.3、サービス業は△25.0→14.3と大幅な好転を予測しています。
経営の見通しの経常利益DIでも製造業は△30.8→11.1、サービス業△18.8→14.3へと、いずれも改善を予測しています。売上高の見通しDIが横ばいだった建設業も見通しの経常利益DIは0.0→22.2と改善予測でした。卸小売業では△7.1→△15.4と更に悪化の見通しです。
資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)は、建設業22.2→0へと悪化を予測、卸小売業も△7.1→△7.7とマイナスのままほぼ横ばいとなりました。製造業は△38.5→△11.1へとマイナスながら改善、、サービス業が△12.5→0と改善を予測しています。
仕入れ単価DI横ばい、販売客単価DIやや上昇
仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種で53.8→53.3と横ばい。
業種別の仕入単価DIでは建設業が33.3→66.7、製造業で53.8→66.7、卸売小売業25.0→46.2と大幅な上昇を示しましたが、サービス業では100→42.9へと下降しました。
一方、販売単価・客単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種では19.2→22.2となり、前回より上昇しました。
仕入れ単価DI−販売客単価DIは34.6→31.1と価格差は前回よりも少し縮まりました。
生産・営業設備の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は、全業種でみると△21.2→△4.4と不足感は多少和らいでいます。
雇用状況DI(「過剰」−「不足」)を3期全業種でみると△45.5→△44.2→△37.8と依然不足感が続いています。
経営課題は人材育成が約2割
現状での自社の最大の経営課題については、人材育成が21%、売上高増加が16%、次いで収益構造改善13%、雇用人員の調整11%の順となりました。
4〜6月期に課題解決のために試みたことなど自由意見として、「Instagramや広告の方向転換、社外へのプレゼンテーション、全従業員との情報交換、人材広告の掲載頻度(建設業)」「在庫調整・業務エリアの割り当て見直し(販売業)」「売上低迷のため新たに富山県まで営業範囲を拡大(サービス業)」といった回答がありました。