委員会活動

【08.10.23】「青年の会」10月例会

『夢をかたちに』 一生成長 死ぬまで勉強  報告者:鶴来 建志会員(㈱er 社長)

  夢をかたちにしていく上で大事なことは目的をもつことだと考えている。人生を賭けて、何かを成し遂げたいと、いつの頃からか考えるようになった。思い出すと小学生のころ、朝早く叩き起こされて父親の手伝いをした経験や小学校五・六年の時に新聞配達で百万円位貯めた記憶がある。中学ではバレーボールで県内一位、二位のレベルになり、高校もバレーボール漬けだった。学生時代はバレーに没頭し将来の事を考える暇はなかった。高校三年生で進路を考え始めた時、バレーボールで数校の大学からスカウトあった。セレクションの合宿にも参加したが、地元に残りたいという思いと、車に乗りたいと思っていたので、地元で就職した。当時は人と会うこと、しゃべるのが嫌いだったので、事務職を希望していたが工業系の学校だったので宇ノ気の電子部品の会社に就職した。月給が約九万円で十五万円の車のローンあり、稼ぐために残業や休日出勤を一生懸命こなし会社からの評価も高かった。しかし機械相手の仕事に不満を感じ退職した。漠然と何かをやり遂げたい、残したいと思い始めたのもこの頃だ。

  二十代後半に前職の会社に就職するのだが、その時は求人を見て応募し面接を受けて一週間たっても連絡が来ないので、こちらから連絡して就職が決まった。新卒主体の会社だったので先輩は全て年下、プライドが高い自分は年下の人に聞くのは嫌だった。一生懸命、現場で仕事を覚え、三年目で営業職になった。そこでいろんな経営者の方と出会い、考え方にふれる機会を得た。しかし苦労して取ってきた仕事に対して、「こんなもんできんぞ」という上司。当時はもし自分が会社を作ったら社員にこんな思いはさせたくないと思っていた。サラリーマンの多くは出来るだけ仕事を少なくして高い給料が欲しいという感覚があるのではないだろうか?そういう感覚の人間は作りたくないと思っている。やりがいをもって仕事に携わって欲しいと思っている。この思いが、後々の分社化へ繋がっている。「お客様がいて仕事が成り立つのではないか?この職場の人間はお客様に対しての思いが薄いのではないか?」そんなことを考えては悶々と過ごす二十代後半、三十台前半だった。

  そしてある社長との出会いが訪れる。「お前もう辞めたいがじゃないがか?」「そうです。」「じゃ自分で会社やればいいがいや。」この一言で起業を決意。退社し、四月に照準をあわせ準備を始めた。お金を借り、登記。資金八十万円からのスタートだった。創業時、動けるのは自分一人。だから効率、時間を大事にした。同じことをやるにも、タイミングによって成果が違う。いかに効率よくできるか?今でもいつも考えている。一日二十四時間は全員共通。しかし、一の成果の人もいれば百の成果の人もいる。同じ時間で多くの成果をあげる。そういう人間を作っていきたい。社名である「er」は英語のenrich(エンリッチ)が由来だ。「豊かにする」という英語の意味と日本語の音にした時の「縁」と「立地」。立地に縁があるようにという意味、またいろんな意味でご縁があるようにという思いも込められている。新社屋移転時は四名だったが現在グループ全体二十名になった。この二十名のなかで募集で来た人はいない。不思議な縁で集まった二十名だ。集まった人を育てて本当の「長」を作りたいという思いがある。課長、部長、社長、「長」は皆同じだと思う。文字通り役職者は部下の役に立たなければならない。「長」になる過程と人間としての成長を合わせたいと思っている。人として生まれて同じ二十四時間を使って生き、仕事をする。その仕事こそが人間が一番成長する場所ではないだろうか。だから精一杯成長して欲しいし、自分も一緒に成長したい。それが本当の人間づくりではないだろうか。組織のことを言えば、一人で真剣に面倒を見られる人数は十人位かなと思っている。その十人が新たな十人を創れば百人の組織になる。そして働く人に夢を持てるような組織にしたい。目標、夢がないとワクワクできない。そのことを念頭にグループの代表者の会議「サミット」で企業理念をつくった。今後の展望だが、現在、韓国のベーカリーショップのデザインに取り組んでいる。新しい人材も入れたいと思っている。その為に関東圏にも進出したい。人間は必要な人としか出会わないと思っている。だから自社のスタッフが大好きだ。今後も一緒に成長していける仲間を増やしたい。最低十人の社長をつくりたい。そして、その社長全員一千万プレーヤーにしたい。それが今の私の夢です。

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