【11.12.21】金沢駅西支部12月例会
「立場が違っても人として尊重」
報告者:二木 克明 会員 兼六法律事務所 副所長
大阪地検公判部に半年配属され、その後刑事部を経て、金沢地検に異動になり三年勤めた。
検事を六年した後に、誘いがあり、平成七年四月から弁護士をしている。検事は刑事事件だけだが、弁護士はより市民に近い民事を取り扱うところに魅かれた。
ある傷害事件で前科のある男性が女性に暴力を振るい、別れるように勧めたが女性は嫌がった。本人は実刑になってしまったが、後で「一生懸命話を聞いてくれてありがとう」と手紙が届いた。事件を起こす人は生まれ育った環境が良くない人が多い。人から優しくされていないのに人に優しくできるはずもなく、厳しく接するとなおさら円満な関係は築けない。凶悪犯をなぜ弁護するのかとよく聞かれるが、人として立場が違っても一人の人間として尊重すべきだと思う。味方になってくれる人がいることで再起更生できると信じる。
事務所は弁護士が6名、ISOを取得し、ホームページも充実して組織化、拡大の方向だ。大手も地方進出する中で、組織化により専門化を図り顧客に安心感を与えられるようにしたい。