委員会活動

【13.04.26】第38回定時総会

第38回定時総会

    4月26日、第38回定時総会、基調講演、交流会が金沢エクセルホテル東急で開催され、約150名が参加した。

  総会議事では、2012年度運動の経過報告と課題・決算報告、2013年度運動方針・予算が承認された。運動方針として、スローガンを「哲学なき企業は滅びる!同友会の存在意義を忘れず自立した個人を目指そう!」と確認した。一月の臨時総会で選出された岩木弘勝代表理事は「心を一つにベクトルを合わせ、より強固な集団にして、同友会運動を前進させていこう」と呼びかけた。

  その後、功労会員表彰を行い、会員増強3名以上の会員として岩木弘勝会員、家村静江会員、杉原省会員に感謝状と記念品を、退任代表理事として玉田前代表理事に感謝状を贈呈した。

  また来賓として、総会には石川県知事:谷本正憲氏、金沢市副市長:濱田厚史氏、金沢商工会議所副会頭:北村哲志氏、石川県中小企業団体中央会専務理事:中村明氏、富山同友会副代表理事:近江清氏、福井同友会副代表理事:古市恭也氏が臨席した。交流会には、北國銀行代表取締役頭取:安宅建樹氏、北陸銀行取締役執行役員:加世多達也氏、金沢信用金庫理事長:忠田秀敏氏の3名が臨席し祝辞を述べた。

以下基調講演の講演要旨。

基調講演

  講演者: 藤原 義春氏 ㈱藤原電子工業 代表取締役/大阪同友会
南東ブロック長
テーマ:「社員と共に活力ある企業経営と地域の活性化」~気づきから始まる
経営改革!先ずは社長から~

学びを実践して変化

  独立開業して苦しい10年だった。笑い話だが、小学校の娘に「これが最後やで」とお年玉を渡された。当時は安いお客さんとしか取引できず、得意先の言いなりだった。そのうち息子が入社し息子の友達も入社した。その友達は14社も会社を辞めてきていた。遅刻、無断欠勤を繰り返し、週に一日しかまともに来られなかった。1年間怒らず笑いでごまかし続けて過ごした。すると1年後には一か月に一回休む程度になった。その子は父に暴力を振るわれていて、弱点は自分に自信がないことだった。1年後に係長に任命すると、その1年後には遅刻、無断欠勤がなくなった。本人に自分を変えたい気持ちがあることを大事にした。

  10年間厳しい状況で、営業力もなく技術力もなく、弱みしかなかった。同友会に入会した時は衝撃を受けた。自分なりには社員のレベルを上げようと勉強していたが、思いだけで理論はなく、筋が通っていなかった。そこに、赤石さんの講演で同友会理念を聞いて水を得た魚の様に飛び跳ねた。同友会では経営指針を作る講座へ参加し、2年目にサブリーダー、3年目にリーダーになって学んだ。受講者に言っていることは全て自分に言っていることだった。それを実践し繰り返して、みるみる変わっていった。

スーバー戦士はいらない

  会社ではスーパー戦士を作ることを目的にしていたが、その間違いに気づいた。うちには夜遅くまで黙々と仕事をしてくれるスーパー戦士がいると自慢していたが、自分ができるから他の社員もできると勘違いする。戦士は自分より命令を重視する。つまり人間性に欠けている。

  そのうち大学新卒採用希望者が来るようになり、理数系の新入社員を採用した。金型製造に配属したが何もできなかった。よく聞くと発達障害を持っていた。でも毎日誰よりも早く来る子だった。その子に何ができるのだろうと考え思いついたのは、とにかく社員全員で褒めること。すると彼は三か月で変わり、プレスがとても速くなった。個人の自主性と尊厳性を尊重し、民主的な経営を社員と徹底してできた。

謙虚に学ぶ

  裏切られることもある。それは目的を共有できなかったということ。働き甲斐、生きがいが感じられないといけない。素晴らしい会社を作るには、お客さんを欺いてはいけないし、社員一人一人が世間で認められなければならない。そのために毎月社内で勉強会を開いている。

  学ぶ中で注意すべきことは、謙虚さを忘れてはいけないということ。謙虚になるための手法として、人間の最大の弱点を認識して克服することだ。最大の弱点とは。愚痴・言い分け・他人の責任の三点セット。全ての人間に毎日降り注いでいるこれらとの闘いが大事だ。この三点セットには次の成長をうかがうチャンスが潜んでいる。これが出てくるということは、次のものを改善するアイディアがあり、問題が潜んでいるということだ。これがチャンスになる。

夢を誰かと共有する

  目的を持っても挫けそうになることがある。夢が自分だけのものになっていると駄目で、誰かを幸せにしたいと思い、誰かとその目的を共有することが大事だ。経営者として社員や家族を幸せにしたいと思うことは最大の責任であり、パワーも湧いてくる。

  社員に素晴らしい人生を送るための、10年後の姿・夢を書いてもらった。自分は八尾の飛行場が見える三階建ての社屋を建てると書いた。実際は二階建てになったが、5月の連休に引越し飛行場が見える会社になった。もっともっとよい会社を作っていかなければと思う。

量から質へ変化

  同友会の増強はただ数を追うだけではない。本当によい同友会づくりとは、企業づくりの実践だ。報告を聞いて満足していては駄目。もっと謙虚に学んで一人一人の会員が相談できるような活動をしていかないといけない。うちの支部では、辞めたいと言いだした会員の会社で例会を行う。「社員がすぐ辞める」「経営が厳しい」という相談がある。社員教育や銀行との付き合いなど深い話もできる。人数は多くて10名、少なくて3名ほど。ゲストの企業でも出前例会をする。これを繰り返せば周りから入れてもらいたいということになる。量から質へ変化していかなければならない。

  同友会は全ての人を巻き込む運動をしていくということ。厳しい経営環境だが、私達が地域貢献してよい世の中を作っていく最前線にいることを自覚してもらいたい。

  運動は企業だけではなく、国民が幸せになれる運動。同友会が大きくなると素晴らしい社員ができる。真の目的は万人が幸せに暮らせる社会を築くこと。皆さんと共に頑張っていきたいと思う。

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