委員会活動

【16.04.26】第41回定時総会 基調報告

青全交はゴールではなくスタート

  四月二十六日(火)、ホテル日航金沢にて第四十一回定時総会が行われた。以下概要。
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 議長:水上会員(㈱水上商会/金沢城南)、議事運営委員:野崎会員(㈱ヴァケーション/南加賀)、議事録署名人:宮下会員(㈱北陸サンライズ/金沢城南)、資格審査委員:神川会員(白山自動車サービス㈱/金沢駅西)、十五時二十五分時点の出席者は七十三名、委任状百七十三通、合計二百四十六名で会員数四百五名の過半数二百三を越え本総会は成立した。議事では全ての議案が可決承認された。以下、議事録抜粋。
◆第一号議案「二〇一五年度運動の経過報告と課題」は議案書にそって金谷副代表理事が報告した。
◆第二号議案「二〇一五年度 決算」報告を山下総務委員長が行った。「支出では事業費の執行率は六三%。以下、分担金九一%、給与関係費九二%、管理費九一%、繰出金一〇〇%となり全体の執行率は八八%で、本年も単年度五十万五千八百三十八円の黒字となった」。化生監事からは「二〇一五年度会計監査が本年四月五日に適正に行われ正確であった」との報告があった。
◆第三号議案説明の前に六年ぶりの会勢純増の報告と会員への御礼が岩木代表理事から述べられた。第三号議案「二〇一六年度 運動方針」の説明では、新年度スローガン「常に明るく前向きで素直な心で経営する」の内容説明があり、青全交石川については「ゴールではなくスタートであり、会員が人間尊重の経営を実践し、よい企業をつくることが青全交成功のバロメーターである」との発表があった。支部活動では支部活性化指数の活用とグループ活動が活性化のカギとなるとの見解があった。石川同友会として三つの本部(同友会づくり本部、人を生かす経営本部、地域づくり本部)を本格的に稼働させ連携を推進することも発表された。
◆第四号議案「二〇一六年度予算」は神川総務副委員長が報告。「第四十一期はいっそうの財政改善により、対決算ベースでは二百三十五万五千八百七十四円増額の予算が編成できた。総務委員会では引き続き収入が同規模の他県同友会の予算を研究し、支出バランスを改革していく。環境にも貢献するペーパーレスの推進とFAX使用を減らすことも継続する。以上により二〇一六年度も繰越金に頼らない収入ベースでの財政健全化を継続達成した」との報告があった。
◆議案に関する事前質問はなかった。

人を生かす経営の体験を報告

  四月二十六日(火)、日航ホテル金沢にて第四十一回定時総会が行われ、基調報告として、中山英敬氏((一社)福岡県中小企業家同友会代表理事/中同協経営労働委員長/㈱ヒューマンライフ 代表取締役)が「人を生かす経営の総合実践で強じんな企業づくり」~ 一人ひとりと向き合い築いた相互信頼 ~と題して報告した。以下報告要旨。
●起業の厳しさを知る
 一九八○年に地元の会社に就職、コールセンターの新規事業立ち上げを提案し子会社の常務取締役として全権を任された。二年半が過ぎた頃、本社から呼び出され「これ以上投資は出来ない」と事業撤退を命じられた。納得が行かず、ならば自分で事業を起こすと退職、会社の整理をして㈱ヒューマンライフを立ち上げた。前職で取引があった銀行へ立ち上げ資金の融資の依頼に行くと「実績が無い、創業したての会社には貸せない」と断られた。そこで初めて起業の厳しさを知り、自己資金でやり繰りするしかないと思い、なんとか八百万円を工面。事業所を借り、退職届を出した三ヶ月後の一九九八年の一月に仕事がスタートした。
●指針講座受講で気づき
 資金繰りに苦しんでいた同年十月に同友会を紹介され、事務局へ訪問した際、現事務局長から「中山さんのような方のために同友会は存在する。是非一緒に経営を勉強しましょう」と言われ入会を決意、経営指針講座を受講した。ホテルで二百人規模の経営指針発表会を計画し、その場で「我々は日本一のコールセンターを目指す。日本一とは規模ではなく、電話の応対が日本で一番という意味。高齢者や障がい者など幅広い雇用を実現し、地域に貢献する」と発表した。金融機関から融資を受け、資金難の問題から解消されたと思ったら次は顧客からのクレームの嵐。資金繰りに奔走され、会社のことを見ていなかったことに初めて気づいた。
●全国大会で学び実践
 翌年二○○○年の二月、中小企業問題全国研究集会in京都に出席、経営指針の分科会に参加して、経営指針は全従業員と共有するものだと気づかされた。経営指針発表会ではリーダークラスまでしか出席していなかったため、これでは共有出来るはずがないと二~三名の小グループ会議を組んで一人ひとりと向き合うことにした。二ヶ月ほどかけて全従業員百名と話し合い「これで経営指針を伝えることが出来た」と思ったが、クレームだらけの現場には響いておらず、結果更に雰囲気が悪くなった。七月に中同協総会in兵庫に出席、次は労使見解の分科会に参加した。コミュニケーションの重要性、社員の気持ちを考えていなかったことに気づき、積極的に従業員と触れ合おうとするが冷たい反応。後日、午後十一時過ぎに会社の前を通るとまだ明かりが付いていた。翌日マネージャーに聞いて初めて毎日十一時過ぎまで残業していることを知り、知らなかったことを素直に謝り、すぐに残業時間削減に取り組んだ。残業時間が減るとともに少しずつ社内の雰囲気も良くなり、ある社員から「社長変わりましたね、今の社長素敵ですよ」と言われ嬉しくて涙が止まらなかった。社員を変えようと必死に頑張り、同友会で学び実践すること丸四年。自分自身が変わることが出来たと気づいた。
●不平不満は全て自分の責任 
 これで日本一のコールセンターへ向かって邁進出来ると思い、二○○三年に多角化経営に乗り出した。コールセンターの現場を社員に任せ、多角化経営に没頭した。二年後、大口のクライアントから「コールセンターがおかしい、クレームだらけだ」と連絡が入り現場に戻ると雰囲気が一変。十二月、一月の二ヶ月で四十名もの退職者が出ていた。顧客満足度日本一を目指す目的から大きくズレている現状を知り、クライアントへ報告をした際、現場に戻ることを条件に継続していただけることになった。それから一週間、全従業員と一対一で面談をして原因をヒアリング、出てきた不満をすべて書きとめた。次の日、一時間だけ全業務をストップさせ、「社内にある不平不満は全て自分の責任。一から頑張るので、どうかもう一度力を貸してほしい」と全員に謝った。フロアの中央に机を移し、再建計画の策定中に十名ほどのリーダー達が集まってきて、涙を流しながら自分たちの責任だと謝ってきた。共に会社を再建させようと気持ちが一体になり、リーダー達が新しく入る従業員を育てる一方、自分は面談を通して要望を聞き、出来ることはすぐに対応。出来ないことや時間がかかることは理由も含めて説明して理解してもらうことに二年を費やした。
●リーダー達が自ら指針作成
 従業員数は以前とほぼ変わらないが、リーダー達から経営指針を自分達で作りたいと要望が上がるなど自主性が生まれだし、社内体質は以前と比べ物にならないほど強くなった。現在、四月に経営指針発表会を行い、十~十二月に成果と課題を抽出する。一月にテーマと方針骨子を自分が作り、一~三月で部門別に方針、計画を作るというサイクルになっている。
●4つのルールを大切に
 自社が大切にしている四つのルールがある。一.「したいことをする」。自主性を重んじるのが重要。二.「伝わったかどうかは伝える側の責任」。何回言えばわかるんだ、は伝える側が悪い典型例。三.「違いを認め合う」。一つのやり方を押し付けるのではなく、違いを認め合いながら、今この場で何を選択するのが良いのかを話し合う。四.「自分たちで考える」。自主的、主体的に仕事をしよう。

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