【12.03.25】がんばる社長(10)
㈱コスモテックス 上杉 輝子 専務
メンテナンスは財産を守り価値を向上
~プロの技術とローコストでお役立ち~
ネットで「コスモテックス 金沢」で検索すると一番に、上杉輝子―株式会社コスモテックスと名前が出てくる。取材前に必ずネットで訪問企業を調べるのだが、先頭に名前が出てくるとはどれだけ個性の強い人なのだろうかと期待に胸を膨らませ訪問した。
お会いした瞬間、当初のイメージとかけ離れた上品で清楚な方で驚いた。話を聞き始めると、また第一印象とかけ離れた。まず社会人として仕事をし始めた時から、ほとんど営業一筋できたとのこと。年間1億の売上ノルマをかけられ、その数字を達成するための営業活動として、毎日官庁・役所を中心に回り歩き、数字を達成してきたという。営業としては、男性より女性の方が不利だ。女性は甘えが許されない、男性は上司から逃げが許される場面があっても、女性にはそれが許されない場面が多々あった。それでも営業が好きで続けてきた、その結果として多くの方と人間関係やネットワークを築くことができた。この後の人生を考えたとき、自分の人生に挑戦しようという思いが強く(株) コスモテックスを立ち上げた。
設立20年が経ち、人に例えると会社もやっと成人式を迎えた。これを機会にさらに責任を持ち、社会に役立っていかなければいけないと感じている。お客様からの「きれいになりました、ありがとうございました」と言われることが一番うれしいし、その言葉が次の仕事に繋がっていく。建物を預かりメンテナンスをするということは、お客様の財産を守ることであり、財産の価値を向上させることでもあると考えている。つまり(株)コスモテックスはオーナーの助手であり、そこに深い信頼関係がなければ重要な仕事が出来ない。したがって、この仕事は24時間気を許すことができない。お客様の会社に予期せぬ事態があった場合には、いつでも駆けつけてお客様と一緒に事態の解決を図る。特に深夜作業が多い業務なので24時間現場には人が付いている。
昨今不景気のため、自社で清掃をするという会社が増えているが、特に悲観的になってはいない。逆にこんな時代だからプロの技術とローコストで役に立てると考えている。一番大事なことは、お客様に満足していだだくこと。わが社の品質基準に当てはめると、どうしても必要なことは、進化する建築、それを維持する環境設備等(ダクト、空調エアコン等)に対処出来る技術向上と研修は当然必要と考える。
現在は別事業も行っているが、基本は気を使わない事業にしている、本業に全神経を使うから。まさしく営業一筋できた営業のプロの言葉だと感じた。
【取材:小西正行 広報・情報化委員】