調査・見解・提言

【16.11.01】景況調査2016/7月~9月

業況判断DI好転へ

調査期間 9月12日~10月5日
回答社数 69社/418社(17%)

■建設業、製造業、販売業が好転

  現在(七月~九月)の経営状況は、(四月~六月期と比べて)業況判断DIを全業種で見ると、売上高DIは七月調査の△六.四から一八.八へ二五.二ポイント好転し、経常利益DIも△三.二から一七.四へと二〇.六ポイント好転した。
 一方経営の見通し(十月~十二月予測)では、売上高DIは二一.三から二三.二へ、経常利益DIは二二.三から二〇.三へ、資金繰り予測も七.四から七.二へと何れもほぼ横ばいの予測となった。
 現在の経営状況を業種別で見ると、売上高DIは建設業と製造業が同様に△八.三から三三.三へ四一.六ポイント大幅に上昇した。卸小売業でも△四から三五.三へ三九.三ポイント上昇した。サービス業は△二.五から△四へ、一.五ポイント下降した。経営の見通しを業種別にみると、前回の調査でマイナスに転じた製造業が、四一.六ポイント大幅な回復予測を見込んだ。

■「ガイドライン」知らない59%

   「経営者保証に関するガイドライン」の活用については、「名称、内容ともに知らない」が五九%、「名称のみ知っている」が二五%だった。融資の際の経営者保証については、「全てにしている」が二〇%、「一部にしている」が二七%、「全てにしていない」が二七%だった。「金融機関に対して経営者保証解除の相談をしたか」の問いには、「相談するつもりはない」が三一%と一番多く、「わからない」が二七%、「今後相談予定」が一八%、「保証が外れた」が一二%だった。

■総じて横ばい、安定状態

【総評】佐無田 光 氏(金沢大学人間社会研究域教授)
 全国各地の景況調査をみると、今期は判断が分かれている。悪化見込みのところと緩やかに回復のところがあるが、総じて横ばいという感じであろう。その中で、石川県の本調査では、DIがプラスに転じ、比較的良好である。北陸財務局が「一部に弱さがみられるものの、回復している」という景気判断を十六ヶ月継続しているように、北陸経済は安定した状態が続いていると言えよう。
 「経営者保証に関するガイドライン」がほとんど知られていない実態は残念である。経営者保証は、事業承継が進まなかったり、再チャレンジを困難にしている構造の一因となっている制度であり、ガイドラインを活用して、より良い融資条件につながることを期待したい。

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