【18.08.01】事業承継（２６）

飲料の仕事を通して社会に貢献できる会社に

新宅工業（株）
代表取締役副社長　野村 亮太郎 会員

　同社は昭和27年に新宅商会として個人創業、一升瓶をブラシで擦って洗う装置の製造販売で産声を上げ、昭和31年より法人化し、飲料メーカー向けトータルボトリングシステム関連機械や包装資材関連機械の設計・製造・販売をしています。
　野村会員は24歳で入社、設計、製造、組立の部門を経て、外注資材調達の担当者として20年のキャリアを積んだのち、平成29年に代表取締役副社長に就任しました。
　新宅工業は代々新宅一族にて経営をしていましたが、2代目の新宅社長の意向で世襲をせず、社員のために会社をのこす方針を打ち出しました。野村会員は調達部門から新宅社長の担当していた営業部門を統括、技術部門の責任者であった現社長と株を配分することで事業承継を行いました。
　野村会員が同友会に入会したのは6年前、役員就任の際、前代表理事岩木会員が社内の監査役だったこともあり、学びを得ながら社員と共に成長する目的で入会しました。
　高校時代はラグビー部の主将であった野村会員は社員への面倒見も良く、製造の立場でありながら「営業の受注は断らない」という方針を貫き、営業と設計の連携を取り持つことで受注時に設計図面がすでに仕上がるような仕事の速さで社内をまとめています。そのため、役員就任後は会社がうまく回り出し、入社時は40名だった社員が70名に増加し離職者も減少しました。
　野村会員は「社員は自分で考えて判断する多能工となり、日本が世界の食糧基地となるよう、飲料の仕事を通して社会に貢献できる会社でありたい」と熱く語りました。