【18.07.25】景況調査2018/4月〜6月
売上高DIは好転するも資金繰りは悪化
景気動向基本調査2018年4月〜2018年6月期
調査期間2018年6月18日〜7月10日
回答数78社/396社(20%)
現在(4月〜6月)の経営状況は、(1月〜3月期と比べて)全業種で見ると、売上高DI(「増加」−「減少」割合)は4月調査の2から16.7へ、経常利益DI(「増加」−「減少」割合)は0から3.8へと好転したが、資金繰りDIは5.9から3.8へ悪化した。
経営の見通し(7月〜9月予測)では、売上高DIは23.5から25.6へやや好転を予測、だが経常利益DIは17.6から14.1へやや悪化、資金繰りも7.8から3.8へと悪化の予測となった。
建設業と製造業が好転傾向
4月〜6月の経営状況を業種別で見ると、建設業では、売上高DIは△30→0へ、経常利益DIも△20→0へ、資金繰りDIも△10→11.1へとプラスに転じた。製造業では、売上高DIが27.3→42.1、経常利益DIは9.1→15.8へと好転したが、資金繰りDIは18.2→0と悪化した。卸小売業、サービス業ともに売上高DIは好転したが、サービス業では、経常利益DIが5.6→0へ、資金繰りDIが11.1→2.9と下降した。
業種別の経営の見通しでは、売上高DIで建設業が10→22.2、製造業が18.2→36.8と好転予測、卸小売業が50→37.5、サービス業16.7→14.7へやや悪化予測となった。
仕入単価、販売・客単価ともに上昇
仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種でみると30.3から37.8となり、全業種で下降と回答した人が0という結果だった。業種別では、製造業で68.4、建設業が55.6、卸小売業で43.8と引き続き上昇傾向が続いている。
販売単価・客単価DI(「上昇」−「下降」割合)も全業種で前回4月調査の△3.9から5.1へ上昇した。業種別では、建設業が△30から44.4、製造業で△18.2から19へと大幅に上昇した一方で、卸小売業は、8から△12.5へとマイナスに転じた。
また、生産・営業設備の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は、前回4月調査では全業種マイナス水準の△19.6だったが、今回調査では△9.0とやや改善され、特に建設業で11.1とプラスに転じたものの、製造業で△26.3、サービス業で△8.8と、不足感が続いている。
雇用状況DI(「過剰」−「不足」)は、△45.1から△43.6と慢性的な不足感となっている。
現状での自社の経営課題については、全業種で人材育成が30%と一番高く、次いで収益構造改善14%、雇用人員調整13%だった。建設業の課題では、人材育成29%に次いで事業承継が24%だった。