【19.01.01】クローズアップ会員企業紹介(17)
人づくりを大切に世界へ挑戦
株式会社エムアンドケイ
代表取締役 木下 孝治 会員
木下会員は石川同友会に入会して37年。入会当初は建築設計事務所を経営していましたが、20年前から外食事業に乗り出しました。
同友会で学んだことを生かし、現在は金沢まいもん寿司をはじめ、様々な業態の飲食店を全国に19店舗展開、従業員500名、売上高50億円(今年度計画)と北陸を代表する人気外食チェーンへと成長を遂げました。提供する寿司の品質の高さ、美味しさからメディアに取り上げられる事も数多く、今
年はテレビ東京「ガイアの夜明け」で北陸を代表する人気店として東京上野進出が紹介されました。このような全国的な知名度アップを追い風に、これから来年度にかけて国内で6〜7店舗、海外でもモスクワやニューヨークを皮切りに数ヶ国への新規出店を計画しており、3年後には売上高100億円を目指しています。
木下会員が経営で最も大切にしていることは人づくり。そのため社員教育にとても力を注いでいます。年1回、金沢と東京で全従業員を対象とした社長のヴィジョン発表会をはじめ、毎月、人間としてビジネスマンとしての成長を支援するセミナーや年2回の寿司の技術試験などを開催しています。
これらの社員教育の根底には、ただ単に寿司職人やビジネスマンとしてのスキル習得だけでなく、日本の文化や歴史、世界最古の国家である日本人としての誇りを再認識するような全人格的人間の成長があります。
来年度は、白山市に新設される金沢専門職大学では校舎内に自社専用の研修用キッチン並びにキッチンスタジオを設置して、新商品やメニュー開発を実施する他、国際ビジネス学院と共同で一年制の寿司職人養成スクールを運営する予定で、これも木下会員の目指す人づくりの一環です。
求人活動にも力を入れており、来年度は今年のおよそ2.5倍にあたる24人の新卒が入社する予定です。今年度は入社2、3年目の社員が、直接入社を検討している学生に、賃金の高さや休日の多さ、人間関係やチームワークの良さ、仕事の楽しさなどを伝えることで採用人数が増えました。社員を大切にするという、同友会の「人を生かす経営」がこのような求人活動の成果にも直結していると感じました。
今年67歳を迎える木下会員ですが、今も泉のように事業意欲が溢れ出て、現在30件以上も公私に渡ってやりたいことがあるそうです。近い将来、世界一ハイクオリティな寿司チェーンに必ず成長を遂げると確信した取材でした。