【19.07.01】クローズアップ(新支部座談会)(23)
地域の問題解決、自立できる経営環境を確立
【座談会出席者】
■水上 博司/支部長 (株)水上商会 代表取締役社長
■絹川 善隆/大会長 (株)絹川商事 代表取締役社長
■松村 昌英 (株)建築昌英 代表取締役
■舘 喜洋 農事組合法人北辰農産 代表理事
■司会(広報委員)藤元 澄代 かなざわ・凛や 代表
藤元=昨年7月に新支部準備委員会が設置され、ようやく1年かけて設立に至りました。地域の会員が自発的に立ち上げた新支部と言ってよいと思いますが、設立への想いや抱負をお聞かせください。
舘=新支部は「地域の仲間で地域のことを考えよう」「企業としてどうしていくのか」を取り組むことができるメンバーになっていると感じます。能登支部や南加賀支部のように地域の色を出していきたいです。
絹川=中同協の学びを地域で実践することが大事だと思います。白山、野々市地区における同友会理念の実現を目指すものです。すなわち、地域における組織率を高め、中小企業家同友会が中心となって、行政や他団体とも手を取り合いながら地域の問題解決に取り組み、会員企業が自立できる経営環境を確立していくことを目的としています。
今回の新支部設立記念大会をきっかけに、同友会運動の推進拡大をめざし、大きなエネルギーに変えて、オール石川で会員のモチベーションアップと増強をはかりたいと考えています。
藤元=設立に至るまでに、いろんな意見が出たと思いますが、それをまとめたり方向性を決めるために、どのように話し合いを行ってきましたか?
絹川=基本に忠実にするために、テーブルに「人を生かす経営」「同友会運動の発展のために」「企業変革支援プログラム」などの同友会の書籍を置いて話し合いをしています。一つ一つの言葉の意味を確かめたり、深掘りすることが大切だと思っています。
水上=よい会社、よい経営者とは?の問いに対して支部の会員が全員分かっている状況をつくりたいです。よい会社の定義がはっきりすれば目指す像がはっきりします。はっきりすれば腹落ちします。同友会運動も経営と同じで、理念を物差しにする習慣をつけることが大切です。
藤元=石川同友会では、支部再編以外で新支部が立ち上がったのは、1991年の能登ブロック(現能登支部)以来のことになります。今回プロジェクトに関わる中で、地域への役割をどう感じましたか?
松村=今回、新支部設立のプロセスを間近で見ることができたのを有り難く思っています。なぜなら、同友会運動と経営は不離一体と言われるように、その全てが自分の仕事に活かされているからです。
中小企業は地域のインフラです。地域の人達から無くてはならない存在になっていかなければいけないと改めて感じました。
藤元(まとめ)=お話を伺って、支部を設立する意義や方向性が皆さん一致していると感じました。
「持続性ある地域内循環型の地域づくりをしていきたい」という抱負からは地域に対する熱い想いが汲み取れました。また、方向性を決めるときは「何のために…」といった理念から議論を尽くす姿勢は「企業づくり」と同様です。組織率を高めたり、他団体とも手を取り合う姿はまさに「仲間づくり」にも通じることです。新支部を立ち上げる経緯の中で、企業づくり・地域づくり・仲間づくりの視点を大切にしてきたことが今に至る鍵だったのだと感じました。