【20.01.01】働く環境づくり実践(5)
人材確保と定着の取り組みから
goowa株式会社
代表取締役 西川 由一 会員
同社は、WEBサイト制作を軸にシステム・アプリ開発やデザインにこだわったコンサルティング業務をこなすIT企業です。“長時間勤務”のイメージが強い業界ですが、スタッフの労働環境は、働き方改革が叫ばれる以前から整備されていました。
プログラマーの世界では慢性的な人材不足が背景にあり、人材を確保するための取り組みが働き方改革に繋がっています。
根幹は西川会員の、大手IT企業での過酷な労働環境での経験や、仕事の実績やスキルの評価よりも長時間労働をした方が高報酬を得られることに疑問を抱いていたことにあります。その経験から正当な評価をする為にも残業ゼロが基本の勤務体制を実践しています。
人材確保には、プライベートの時間がしっかり取れることをメリットの一つにしています。そして、定着には社員の仕事に対するモチベーションを上げることが重要と考えています。社員の得意な仕事を受注することでやりがいを感じながら、やりたい仕事ができる環境づくりを大切にしており、面接時にはどんな仕事がしたいのか夢などを聞きます。
具体的には、3Dの勉強をしてきた社員には「リアルな3D空間を創造したい」という夢を実現させるための営業活動をしてもらったり、「ゲームを作ってみたい」と言う社員には、エンターテイメントに沿った仕事として、プロジェクションマッピングの仕事に携わってもらいます。お客様に合わせる受注から、スタッフのスキルに合わせた営業アプローチへとシフトしています。
また、在宅勤務社員との繋がり方もユニークで、タブレットのビデオ通信を朝礼から終礼まで繋ぎっぱなしにして、物音や会話など空気感を共有し一体感が感じられるようにしています。IT企業ならではの発想とコミュニケーションで、社員のモチベーションを高め、やりがいのある環境づくりを実践しています。