【21.01.01】事業承継(54)
地域と世界をつなぎ、国際的発展に貢献
株式会社エクスプレッションズ
代表取締役 高柳 俊也 会員
同社は、2002年に翻訳・通訳を主体とした会社として設立しました。要望や用途に合わせ、英語・中国語を中心に15か国語以上を手掛け、それぞれネイティブの翻訳者による高品質な言語を提供しています。 また、今ではその専門性を生かし、インバウンド事業など外国語に関する幅広いサービスを提供しています。
高柳会員は、ワーキングホリデーなど海外生活を2年経験した後、24歳の2002年会社設立時に営業職として入社し、30歳から専務取締役を経て、2020年11月に代表取締役に就任しました。同友会には専務になった頃からの入会で現在14年目です。その間、前社長とは同族ではないが、後継者として同友会活動で数多くの経営者からの学びを積み重ね、次第に経営に対する自分の思いが形成されていきました。
前社長から承継の時期について3年前から話し合っていたところ、今年のコロナ禍という外部環境の変化が起こりました。社内においても変化すべきことが多くなり、また、経済の低迷による業績の一時低下が株を承継しやすい状況をもたらしたことも重なり、社長を変わる時期として自然なタイミングでした。
代表を引き継ぐにあたり、これから変えるべきことに加え、「変えてはいけないこと」を深く考え、前代表が創業から大切にしてきた想い「地域と世界をつなぎ、社会の国際的な発展に貢献する」を経営理念として明文化しました。外国語の強みを生かし、社会にとってなくてはならない存在になりたいと考えています。そのために、社員の強みを生かせる仕事をしてもらえるよう、会社は社員の能力が発揮できる場所にすると言います。
今後の事業の柱として考えているインバウンド事業は、今は外国人観光客にサービスが困難な時期ですが、将来的には需要が必ず戻ってくると信じ、国内の観光客に向けて同内容を提供し経験値を上げている段階です。インバウンド事業は、外国人に対し宿だけではなく食や体験などアテンドし、様々な事業者のサポートをすることで、地域の問題解決に貢献できるものにしたいです。
実績を積み上げたノウハウで、他の地域にも展開していく「インバウンド=エクスプレッションズ」という存在になりたいなど膨らむ夢には、全て経営理念とつながる太い芯と強い信念を感じました。