調査・見解・提言

【21.04.27】景況調査2021/1月〜3月

改善示すも卸小売業は厳しさ増す

 \; 第37回景気動向基本調査結果(2021年1月〜2021年3月)
調査期間3/19〜4/11 回答47社(建10社・製9社・小売11社・サ17社)/376社(13%)

 現在(1月〜3月)の経営状況は、(10月〜12月期と比べて)全業種で見ると、売上高DI(「増加」−「減少」割合)は1月調査の0から2.1へ改善しました。経常利益DI(「増加」−「減少」割合)は1.7から△4.3へ悪化、資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)は1.7から14.9へと改善しました。前回1月調査の見通し予測は売上、経常利益、資金繰り共にマイナスの予測でしたが、経常利益DIだけがマイナスとなり、売上高DIと資金繰りDIはプラス圏の結果を示しました。

 1月〜3月の経営状況を業種別で見ると、建設業では売上高DI0→10へ、経常利益DI12.5→20へとさらに改善しましたが、資金繰りDIは12.5→0へ悪化しました。製造業は、売上高DIが12.5→22.2へ、経常利益D18.8→22.2、資金繰りDI0→44.4へと回復基調となりました。卸小売業は売上高DI△10→△45.5、経常利益DI△10→△54.5と更に悪化しました。サービス業は、売上高DI△4→17.6、経常利益DIが△8→0、資金繰りDI△16→11.8といずれも改善しました。
 業種別のDIでは、卸小売業の売上高、経常利益が更に悪化したことにより、全業種の値に影響したと考えられます。

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経営の見通しプラス圏で改善を予測

 経営の見通し(4月〜6月予測)は、全業種で売上高DIが△13.6→4.3へ、経常利益DIが△16.9→4.3へ、資金繰りDI△20.3→6.4となり、2019年10月調査以来、半年ぶりに全てプラス水準となる改善予測を示しました。
 業種別の経営の見通しでは、建設業の売上高DIは、△25→△30へと悪化の予測となりましたが、製造業で△12.5→22.2、卸小売業△20→△9.1、サービス業△8→23.5へと改善予測となりました。見通しの資金繰りDI(「余裕」−「窮屈」)を業種別にみると、建設業は△12.5→△10、製造業で△25→22.2、卸小売業△30→0、サービス業△16→11.8となり、製造業とサービス業でやや余裕感、卸小売業で普通、建設業でやや窮屈感が継続するという予測となりまた。

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仕入れ単価DI上昇、販売・客単価DI下降

 \;  仕入単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種で19.1と上昇、業種別では卸小売業が10→45.5へと大きく上昇しました。一方、販売単価・客単価DI(「上昇」−「下降」割合)は全業種で△3.4→△10.6へと再び下降感が増し、仕入れ単価DI−販売客単価DIの差は6.8→29.7と拡大しました。
生産・営業設備の過不足感DI(「過剰」−「不足」割合)は、全業種でみると前回調査の△1.7→△4.3となり、製造業が△12.5→△33.3と不足感を示しました。
雇用状況DI(「過剰」−「不足」)を全業種でみると△20.3→△23.4と不足の傾向がさらに強まりました。

 現状での自社の最大の経営課題については、人材育成25%、売上高増加21%、次いで収益構造改善10%、販売・受注競争の激化9%の順となりました。
1〜3月期に課題解決のために試みたこと(自由意見)として、「待ちの商売から打って出るやり方を模索」「持込受注残が例年よりも大幅に少ないため、新商材の販売の取組を始めた」「これまでとは違った価値観を商品に取り入れるため、お客様の声を取り入れる仕組みとして、アンケートの実施や意見交換会を開催予定」といった回答がありました。

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