【21.07.01】クローズアップ同友会型企業づくり(38)
地域に愛され必要とされる存在に
株式会社こまつ自動車学校
常務取締役 河越 雄介 会員
■60年にわたり市民になじみの教習所
昭和34年、当時自動車は非常に高価で所有している人が殆どいない、一般のサラリーマンにとって高嶺の花だった時代。創業者の一人、河越清次氏はこれからは自動車社会の時代が来ると見越し自動車学校の設立に向けて準備を始めます。
昭和35年4月に開校し、昭和37年8月に公安委員会指定自動車教習所の指定を受け、小松市平面町に移転しました。現在は普通、大型、二輪等運転資格8種類の教習を受けることができ、60年にわたり小松市民にとって非常になじみ深い教習所として今に至っています。
■ 経営指針講座受講で実践開始
3代目となる河越雄介会員は地元金融機関に4年働いたのち平成18年、父邦夫氏(現代表取締役社長)や本人の希望もあり28歳で入社しました。
漠然と日々の業務をこなしている中、35歳の時同友会と出会います。自動車学校という特殊な会社であったため他の経営者との接点もなく、「そういった仲間と知り合いたい」と例会ゲスト参加を経て入会しました。
少子高齢化がささやかれ始めたこの時代、基本的にリピーターのいない業種であり、生徒集めに苦慮するようになります。同友会で経営指針講座を受講し、周りの会員からの刺激を受けながら実践をはじめました。
各所に看板設置や社屋にも懸垂幕を設置し、生徒確保に繋げるほか、会社敷地の道路に面したところに、1日の交通事故件数などを記したボードを設置し、交通安全を促す活動に取り組みます。そして人材確保、育成にも取り組み将来指導員を志してもらいたいとの思いから、教習所では珍しい高校生対象のインターンシップを受け入れ、運転を指導するやりがいや尊さを伝えています。
■人間力・経営力アップを目指す
清次氏が創業時に掲げた社是『体を鍛え、心を耕し、頭脳を磨き、世の光となろう』の創業者精神を忘れず、父邦夫氏が追加した一文『皆が幸せになる』を常に心におき、地域に愛され必要とされる存在を目指し研鑽を積んでいます。そして、先代達に恥じない未来を築くため、同友会の仲間と共にこれからも人間力UP!経営力UP!を目指していきたいと話しました。
(写真左:河越会員 右:代表取締役社長の父邦夫氏)