【21.08.01】クローズアップ同友会型企業づくり(39)
コミュニケーションを増やし信頼を築く
株式会社辻鉄
代表取締役社長 辻 明良 会員
辻明良会員は社長に就任して4年、リーダー研修や半期ごとの目標を立て、社員の過ごし方や考え方の情報を集め、各自の課題を少しずつ消化しています。
■社員主導で職場マニュアルを作成
年3回、各2日の個人面談を始めた当初は、不平不満を言われることが多かったそうですが、回数を重ねるうちにお互いの理解を深めることができ、問題点があっても前向きに解決していけるようになりました。
個人面談の際に出てくる問題点をよく聞いてみると、社員の18歳〜75歳と年齢幅が広いことや勤続年数の違いにより、社員間で社内ルールや風土の認識に大きな違いが原因であることに気づきました。
以前は、挨拶・服装・姿勢・運転の仕方・トイレ掃除・ゴミ分別・化粧・髪色など、その都度社内ルールを口頭で説明していたため、入社歴の浅い人が知らないルールがあったり、明文化されていないことからの感じ方の違いでムラがでていました。このムラをなくすために、社員主導で話し合いを始め、研修の一環で職場マニュアルを作成しました。
1年がかりで作成したマニュアルにより、注意する側・される側も私感ではなく教本を軸に社内風土を正すことができ、各々のわだかまりも減ってきました。
■討論や発表で参画意識を高める
社員との関わりを大切にしている辻会員は個人面談の他にも、年度初めの方針発表会、お客様イベントの反省会、月1回行われる営業会議・アメーバ会議・フィロソフィ勉強会・風土改善委員会など、目的に合わせた多くのミーティングを行なっています。
内容によって、役員・営業職・技術職・事務員含め全員で参加しています。時には意見が出やすい少人数での討論会を行い、発表を行うことで会社に対しての参画意識を高めています。
■自身が動く姿を社員に見せる
部下が相談に来たら、自身の仕事を差し置いて課題を解決し、その人の採算性を上げてあげるのも自身の役割だと話しました。また、意識の違いから社長と社員では仕事のスピード感が違うが、社長として自身が動いて社員にもその姿を見てもらい、会話という名の『コミュニケーション』を増やすことで信頼を築いていると、とても優しい笑顔で語りました。