【21.10.01】クローズアップ同友会型企業づくり(41)
火の文化を後世に伝える
株式会社ビイ・エス・エイ
取締役 池高 純子 会員
「仕事を手伝ってくれないか?あんたの明るさと笑顔でやっていけばいいから」社長のその言葉で入社してから17年やってきたと語る池高会員。株式会社BSAは創業32年目。業務内容はサウナ、薪ストーブの販売、設計、施工、メンテナンスを主としています。
■「炎の番人」であるためにお客様のお守りのような存在に
入社当時は、薪ストーブ普及のための啓蒙と販売をし、北陸で一番の薪ストーブ屋さんになると夢を追いかけてきました。業務に携わるにつれて、お客様との関わりの中にもっと大切なことがあると気付きました。お子様の不幸で悲しみの淵に沈んでいたご家庭に薪ストーブを設置した際、オーナーの心に癒しと再び生きる喜びが生まれたそうです。この頃から、薪ストーブは単に暖をとるだけのものではなく、その人の心や生き方・人生観にまで影響を与えることができるかもしれないと考えるようになりました。
「お客様の心に寄り添い、あらゆる困りごとにお応えする炎の番人でありたい。そのためにはコツコツ地道に誠実に、お客様にとってのお守りのような存在にならなければいけない」と語ります。また、その想いを社員と共有するためには、失敗しても社員を信じ、多くの体験をさせることが必要だと感じています。
■同友会活動で自身や社員と向き合う
同友会は2年前に入会しました。息子さんが入社し、日々目の前の仕事をこなすことに没頭してきた過去を振り返る中で、事業承継や人材育成など、色々な問題があることに不安を覚えたことがきっかけでした。
会の活動に参加することで、自身や社員と向き合うことの大切さを感じ、社員共育へ力を入れていきたいと方向性が見えてきました。その結果、社員との関わり方が変わり、感謝の気持ちと自身の責任感が湧いてきました。
■ 事業の本質は人の心と体を温める
現在社員のほとんどが20代で、世代交代を見据え、若い社員の育成に力を注いでいます。お客様も子育て世代が増えたこともあり、若い力を結集して時流に乗った新しい感覚をもって、お互いに切磋琢磨しています。
「自社の事業はサウナや薪ストーブの販売ですが、本質は人の心と体を温めることです。そのために良い企業づくりを実現し、社員と共に幸せになり、その幸せをお客様に伝えていきたいです。それが火の文化を後世に伝えることに繋がるはずです」と笑顔で語りました。