【22.05.01】クローズアップ同友会型企業づくり(48)
現状に満足せず新しいことを考え続ける
東洋警備保障株式会社
課長 橋本 峰之 会員
代表取締役社長の上田紘詩氏からの名義変更で入会した橋本会員は、現社長と次の社長のサポートを任されています。橋本会員は大学生の頃、陸上競技に情熱を燃やしていました。大学を卒業後、入社したのが「何も起こらないを作っている警備会社」とTVCMで見かける現在の会社(TOSEC24)です。
■若い人材確保のため陸上競技部を設立
社内の高齢化、若い人材を確保することが難しい中小企業で若い人材を確保する方法を橋本会員はひらめきました。それは実業団として陸上競技部を立ち上げることでした。
大学を卒業して10年、久しぶりに100mの大会に出場。結果は全く走れない身体になっており、悔しさと情けさを払拭する為にも個人で練習し大会に出場していました。完全にプライベートで走っていましたが自分と同じように働きながら陸上をしたいと思う学生はいるのではないか?と石川県陸上競技協会に問い合わせをしたところ、望む学生はいるけれど受け入れる企業が石川県に無いのが現状でした。
時はコロナ禍、大会が中止になり、不完全燃焼で卒業する学生が多くいるに違いない。そこで思い付いたのが、陸上競技に打ち込める環境を作れるように会社がサポートすることにより、若い人材が集まるのではという考えです。
2020年4月1日、石川県初となる【TOSEC24陸上競技部】を実業団として設立しました。就業時間内は通常の仕事をして残業は無し、希望の時間帯に練習できるようにサポートします。
■アスリートは信頼を提供できる逸材
その後、陸上競技だけではなくスポーツをしながら働ける企業としてアスリート社員を募集しました。法人契約した社員寮を準備し、2021年には福島県から陸上競技をしながら働きたい19歳の人材を採用。また、2022年度には県外からの学生も含め4名が入社しました。
その中の一人は学生女子相撲日本1位の方です。アスリートで体力に自信がある社員が増えるのは警備会社にとって強みであり、信頼を提供できる逸材にもなります。
その他、女性雇用推進委員会を設置し女性社員も30名と着実に増えています。一つの面でしかモノを見ないと答えは一つしかありませんが、いろんな側面で見ることでアイディアは広がります。
「未来と共に変化し挑戦します」という社員心得のとおり、現状に満足せず新しいことを考え続けていきたいです。それが同友会での学びや繋がり、情報など全てプラスになっています。
最後に、「『問題は未然に防ぐことが大切』これは警備だけでなく生活、仕事、すべてにおいて言えることかもしれません。これからもたくさんの学びを自社に持ち帰り、会社を支えていきたい」と語る橋本会員でした。