【22.10.01】クローズアップ同友会型企業づくり(51)
障害者問題委員会活動紹介
(写真左より)
障害者問題委員長
藤井 敬士 会員 (株)シコウ 代表取締役社長
前障害者問題委員長
浜上 悟 会員 (有)オリジナル企画 取締役
障害者問題副委員長
村上 龍哉 会員 (株)北精テクニカ 代表取締役
■人を生かす経営は障害者雇用から
障害者問題委員会では、昨年12月に「すべての人を生かすこと」を委員会理念として掲げました。この到達点を目指すための目標は将来のダイバーシティ経営を見据え、多様性あるすべての人が社会貢献できる環境づくりとしました。その実現のため、中長期計画と3つの委員会活動方針を決定しました。1つ目は、障害者雇用の実践企業、支援学校、施設などそれぞれの立場、考え方を学ぶこと。2つ目は定期的な報告会やディスカッションの機会を作ること。3つ目は経営者自身の意識改革を行い、様々な就労機会を見つけ出すことです。
今回、メンバーの3人でこれらの委員会方針を踏まえた上で委員会の紹介を兼ね、それぞれの想いを確認し合いました。
藤井:2022年度より障害者問題委員長として活動しています。自社での雇用経験がないこともあり具体的に学べる機会をつくるため、ミニ例会形式で会員企業の実践報告や支援学校、ジョブコーチによる事例報告などを企画して委員会活動を推進しています。自社において将来の障害者雇用を目指しています。
浜上:2017年度から2021年度まで委員長を務めました。全国の障害者問題委員会の行事に参加し、通年で障害者問題に取り組む活動があるのは全国の経済団体の中で同友会が唯一と知り、その強みを発信することで委員会活動を推進してきました。グループ会社では5名の障害者をスタッフとして雇用しています。
村上:2019年度より副委員長に就いています。同年、中同協全国総会で中村こずえ氏(長崎同友会代表理事)と出会い、同友会には経営指針のほかにも「人を生かす経営」の実践に障害者雇用の大切さがあることを学び、直ぐに自社で取り入れました。就労継続支援B型の雇用から徐々に受け入れ、いまでは直接雇用まで実現しています。
浜上:自社での雇用は、障害者雇用と思ってするのではなく、彼らも大事な仕事を担っているパートナーだということをまずは理解してもらいたいです。雇用はあくまで通過点であり、会員にもぜひこのことを経験してほしいと思います。
村上:同友会の中で一企業でも多くの障害者雇用が生まれること、雇用まで到達できなくても理解することで「人を生かす経営」の本質を学ぶことが出来ます。
実際に自社では、障害者を雇用して助け合いの精神が生まれました。それが作業指示書などの書面にまで表れることが大変嬉しかったです。
藤井:委員会活動を通して学んだのは、どの企業も障害者を雇用するにあたり、彼らが仕事のしやすい環境づくりをハード面、ソフト面共に推進していることです。それが共に働く社員の学びと成長にもつながっていることでした。
「すべての人を生かすこと」の理念に基づき、障害者が活躍できる機会をもっと増やせるよう、私自身を筆頭に、学び、考え、そして気づきを見い出せる委員会をつくりたいと思います。