【07.11.20】兼六支部１１月例会「本質の追求こそ仕事の原点」～建築設計と経営…日々の悩みの中から～

建築を通して良い社会環境を

報告者：野手　有二　会員　㈱シグマデザイン建築設計事務所　社長
　一九七五年に大手ゼネコンへ就職したが二年後、設計に絞りたくなり修業に入る。
　設計事務所は「依頼主から報酬を貰って建築物の設計の意図を施工者に伝え管理する一連の仕事」を行う。業者選定・品質管理・コスト面の助言と調整をする。安原建築士と出会い、私が四十三歳の時に二(ツー)トップ体制となった。二年後に社長を引き受け、仕事は継ぐな、理念を継げと教えられたが業績は上がらず、振り返ると仕事だけ継いでいたと反省する。公共工事の激減や入札の価格破壊、耐震偽装問題から確認申請の厳しさが増す中で、何のために働いているかを問いかけ社員と共有していかなければならないと気づく。建築の提案を通して良い社会環境の実現と全社員の人間力の向上を目指す。財務･顧客･プロセス･成長の四つの視点で受注･組織･実務･情報発信の充実を図る。先人に学び一日一善の行いや例会でメモを取る事を続けてきた。サスティナブルで落ち着いたデザイン･空間、永く居たくなる建物を目指して経営指針を作成・実践したい。