【08.02.27】経営指針浸透講座
全社一丸となってやる意気込みが大事
経営学部運営委員会では、二月二十七日、ガーデンホテル金沢で経営指針浸透講座を開催した。藤弥一司会員(㈱丸藤・社長)が体験発表をして、丸山博氏(㈲第一コンサルティング・オブ・ビジネス社長)が質問回答と講義を行った。
◇藤弥会員報告=印刷業界は変化が激しく厳しい状況にある。当社はwebとそれに係わる印刷に方向性を絞り、五月に経営指針発表会をした。売上目標を超えたのは二ケ月だけだったが、Webコンテンツは昨年の五倍、デザインもスキルが認知されてきていた。そのうち社員が自分達で指針を作りたいと言ってきた。トップダウンでは、させられているという意識があった。目標に届かなくても中身は良くなっている。全員一丸となってやる意気込みが感じられることが大事だ。社員が自発的に取り組む姿を見て、来期からがスタートという思いに変わった。経営者として社員の気持ちに後押しされつつ、更なる努力をしようと決心した。
信頼関係を修正・ミーティング習慣から
◇丸山先生講義=中小企業の社員は、会社は社長一族のものだと思っていることが多い。基本的な信頼関係にキズがある。基礎的信頼関係がない所で経営指針をしても定着しない。常に会議や勉強会の習慣を持ち、意見を出し合う訓練を積む。同友会でのバズセッションを社内で習慣づけるのがよい。浸透には信頼関係の修正、コミュニケーション強化が必要だ。経営指針は経営管理の一技法でその過程が大事。マネージメントサイクルPDCAを回す一つの方法として作る。まずは定期ミーティングの習慣から。
コミュニケーション能力は磨かないと身につかない。コーチング技術は、①聴く力を身につける(傾聴)そのためにはうなずくこと。②まとめをしない(要するに…は禁句、オウム返しを対話に用いる)。③なるべく結論には時間をおく(一緒に原点を考えていく姿勢)。それでも浸透しないのは中身に問題がある。可能性が信用でき、この道を通れば達成できるという科学性が大切。活用の流れにゲーム性を取り入れる等、中身に面白さも必要だ。