【08.05.20】南加賀支部5月例会
中小企業における組織活性化~ 成功した11事例をもとに ~ 小谷 健太郎氏(中小企業金融公庫 金沢支店 副調査役)
中小企業の組織活性化には、①経営理念の策定と浸透、②現場への権限委譲、③PDCAを見える状態にして定着させること、④情報共有化とコミュニケーションの4つが重要だ。愛媛県の老舗封筒メーカーでは、経営理念に明瞭で具体的な数値目標、実行期限を盛り込み、経営計画発表会等の機会に自ら理念やその実現に向けた想いを伝えることで、社員のベクトルを1つに束ね、現場の士気向上に成功している。また、週4日の営業形態で「週末のまとめ買い」を提案する静岡県のスーパーでは、週単位のPDCAサイクルを構築することで、やる気のある社員に積極的に権限委譲する仕組みをつくり、社員のモチベーション向上や経営参画意識の醸成で成果をあげている。多くの事例を見ていくと『儲ける仕組み』(経営計画発表会、週単位PDCAサイクル、目標に対する進捗状況の見える化)と『動機付け』(経営理念の策定と浸透、情報の共有化、コミュニケーション)をバランスよく実践することが組織活性化の秘訣だとわかる。