委員会活動

【10.12.20】第4期経営指針成文化 終了講座*総まとめ

体系を振り返り流れを復習

  経営指針成文化講座の最終講座が十一月二十日(土)地場産業振興センターで行われ受講生八名、講師団十名の計十八名が参加した。
 午前は丸山博氏の講義で経営指針を体系から振り返り、方針と計画を中心にこれまでの全体の流れを復習した。その中で経営戦略においては外部環境の適格な分析=経済・業界・顧客・地域・強み・弱み・歴史・商品・技術・サービス・ノウハウという内部環境の分析と時流に逆らわないこと。分析を基に自社の生存領域(ドメイン)を決定し、さらに三つのC「Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」で深堀し、四つのP「製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)」で展開することがコツであることを講義した。
 午後は今回の課題であった経営計画を持ち寄り、講座最後のグループ学習で受講生の経営計画を講師団との対話で深めた。受講生は今回までの課題を提出していればこのグループ学習で経営指針書が一通り完成することになった。後半の丸山氏の講義では「経営指針の浸透」と「問題発見と解決の手法」の講義を受けた。ここでは、経営指針を成分化したそれだけでうまくいかない、なぜ浸透しないのかについて、「信頼関係の構築」と「コミュニケーション」の重要性を中心に解説を受けた。社員との関係では会社と家計の公私の区別など小さい不信感の積み重ねが信頼感を損なうこと。経理の公開はいきなり決算書を公開しないこと。社員教育として数値の考え方を教えておき情報の共有化問題の一つして捉えること。コミュニケーションにおいては社長は「聴く力」を養うこと、また科学性の不足による精神論への傾倒への注意を取り上げた。また、問題解決の基本手順である問題設定・問題発見・目標設定・問題解決・総合評価のサイクル。会議における発散的思考と収束的思考という二つの思考方法と具体的解決技法であるKJ法を学んだ。
 最後に受講生と講師団からアンケートを取り今期講座の総括とした。アンケートでは実施日、講座回数、全体時間、グループ学習の時間、受講料などの選択アンケートと自由記述の感想で行った。今期から実施した対話形式のグループ学習については好評だった。一部からは「具体的数値を第三者に見られることへの抵抗がある」という意見もあった。また「グループ学習のお蔭で受け身にならずに能動的に出席できた」「内容に対して受講料は格安だ」という意見があった。講師団からは「講師団の確保」「課題を提出せずに出席する方への対応」「グループ編成の固定化」「一泊短期集中講座を実施してみてはどうか」などの意見があった。「経営者として聴く力を問われた」「グループ学習で受講生から多くのことを学んだ」などの真摯な感想も寄せられた。
 経営学部では今後一月から二月(日程調整中)にかけて今期受講生の経営指針発表会を実施する。

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