【12.09.26】金沢駅西支部9月例会
将来を示し、戦略を立て、意思決定を早く実践
報告者:玉田 善明 代表理事
玉田工業㈱ 社長
例会テーマ:「同友会で社長業を学べ」
~会暦23年の経験から見えてきたもの~
27歳で入社し、41歳で同友会に入会。翌年、事業継承のテーマで例会報告をした時、経営理念がなくて社長になってどうやっていくのかと指摘された。社長就任前に自分で作った理念を幹部を集めて発表し理解を得た。
パッションは東京に出てメーカーになることだった。平成5年に消防法が変わり東京営業所を出した。SF二重殻タンクで独自の手法を確立すると石油の元売りから直接注文が来るようになり、北海道から沖縄まで受注があった。平成8年、期限立法が切れ、石油業界が赤字に転落し三期連続赤字を出した。平成7年に阪神淡路大震災があり、防火水槽を売り出していたことで平成11年頃から回復してきた。悪い時や挫折を経験したことがプラスになっている。
母からは「人のことをうらやむな、自分のことをしっかりとしなさい」と言われ育った。自分をしっかり持って、地域や業界や社員のせいにしないことが大事だ。同友会の「労使見解」とは社長と社員は人として同じということ。社員に幸せに安心して働いてもらわないと、社員を犠牲にして伸びている会社はない。
社長業という社長の仕事がある。ビジョン、哲学、考えを持って社員に将来こうしたいと明確に示す。宣言し戦略を立て実現するのが社長の仕事。トップセールスは東京で行い、SF二重殻タンクは全国60%のシェア。競争は、決定力の速さで勝ってきた。
ベトナムのハノイに進出した。中小企業の勝機は意思決定の早さ。中小企業として誇りを持つ、裏付けはパッションだ。パッションは維持しないと成功しない。失敗も勉強、十の内、二回勝てば残れるし運も付いてくる。福島原発の汚染水タンクの受注は3ケ月で25億の仕事だった。平成17年、柏崎刈羽原発に防火水槽を納めていたことで知名度があった。全てにチャンスは付いてくる。
「経営指針」「労使見解」はツールだが、41歳のとき同友会でこれらを知って変わった。年齢と共に進化する経営者にならないとだめだ。自分がやりたいことを自分の会社に情熱を向けて言い続け実践する。この同友会でヒントを掴んでもらいたい。