【15.02.13】社員共育委員会「社長と社員の共育塾」④
なぜそうなのか、動機づけが大事
二月十三日(金)、笹野由彦会員(㈱金沢自動車)が「市場・顧客及び自社の理解と対応」のテーマで報告した。以下要旨。
二十四歳の時、父が倒れ専務になった。三十八歳で社長になった時、強い会社を作ろうと思った。売る能力はあるが売りっぱなし。これでは外部環境が変わると売れなくなる。人と人との信頼関係は時代に左右されない。三年間在庫を置かず信頼関係で経営した。この間、リーマンショックや震災もあり売上はダウンしたが、お客さんの数は増えた。四年目に得意な商品戦略を取り入れた。得意なことは強みではない。強みは苦労して培った信頼関係だ。
次の戦略として、方針戦略報告会を行った。事前に方針に基づく目標行動策定シートを部門長に出してもらい、ベクトル合わせをした。この間一名が退社した。今思うとトップダウンだったと反省している。全員のベクトルが合った時、これでうまくいくと思った。結果、売上は六千万円上がり決算賞与も出せた。その後、片腕が実家(自営業)の都合で辞めることになりショックだった。幹部会議で話すと「今いる人間で頑張っていこう」と言ってくれた。ピンチがチャンスになり、会社の雰囲気が変わった。組織が従うのは社長の命令ではなくムードだ。
会社づくりとして、インナーテーマに、人づくり・店づくり・お客様づくり、アウターテーマに、いい人・いい店・いいサービスを掲げている。組織は、社長の命令では一倍、方針を納得できれば一.五倍、自発的だと二.五倍の力がでるという。なぜそうなのかという動機づけを説明することが大事だ。
今後、車検制度が変わることが予想され、その時を乗り越えられる強い組織にする必要がある。その人「らしさ」に気づき「らしさ」を提供できる幸せを追求していきたい。自分が成長したと実感できる企業は伸びている。そんな社風づくりができる会社を目指していきたい。