【15.06.24】金沢駅西支部６月例会

ターゲットを観光客で差別化

報告者　東　克也　会員
　ケービーエフ㈱　代表取締役

　実家はうどん屋を営んでおり小さい頃からフロアの掃除をやっていた。四十三歳で十八年勤めた前職を退社し翌年起業した。実家が飲食業をしていたことやゴーゴーカレーにいた人との出会いがきっかけで、未だ出ていないレトルトカレーを作ることにした。これだけでは食べていけないと思い、前職のノウハウを活かし、食堂委託事業も並行してやっている。カレー事業は社員一名、委託事業は十五名、商品は古都金沢カレーを始め五種類あり、父がやっていた店と同名のまつやという軽食店も高山に出した。
　起業からトラブル続きだった。起業する時は嫁から大反対され、次にパートナーであった元カレー屋の人と意見が合わず決別した。四か月後には、委託事業の福祉施設の売掛金が回収できず倒産の危機となったが何とか乗り越えた。
　カレーを通じて金沢の伝統文化や食べ物を知ってもらいたいと考え、カレーの箱に金沢の観光すごろくマップを同封している。販売戦略として、有名カレー店と差別化し、ターゲットを観光客に絞っている。観光客が集まる場所で土産物として価格も高く設定している。おかげで売上は四年間右肩上がりとなっている。
　今後の目標は、東南アジアに進出すること。まず来年にはバンコクで事務所を開設し、二〇一七年には東南アジアに出店したい。